こんな作品群があった…

イタリア映画界がマカロニウェスタンの後に量産した刑事＋ギャングアクション、ユーロクライムと呼ばれるジャンルとのことだが、この流れ、知らなかった。実際、本作を見るとほとんど日本では劇場未公開のようでアメリカ公開も少なかったらしい。それでも70年代に数多く作られた理由として当時のイタリアはTV局が二局だけで映画放送も週二本と決まっていて平均的な家庭は外食の後に映画館に行くのが通常だったとのこと。皆が週に4、5本は映画館で見ていたとか。

フランコ・ネロやジョン・サクソン、ヘンリー・シルヴァらが語る裏事情が面白い。イタリアだけにマフィア絡みの話も多い。アクションやカースタントなども命がけで、最近のCGアクションとは凄みが違う。ただしこれを超低予算で作っていて、スケジュールに追われるストレスフルな監督はいつも怒鳴っていたとか、英語に吹き替えられるため撮影現場で俳優は数を数えるなど適当なことを言っていたとかの裏話が貴重。

ベルモントが岩石といっしょに崖を下るシーンが凄い。