美しくあれ。

福岡ソフトバンクホークスの2024年における試合を纏めたドキュメンタリー。年末年始はプロ野球チームのドキュメンタリー上映が恒例となりつつあり、最近もベイスターズ、マリーンズのドキュメンタリーを見たばかり。プロ野球の試合などは全く見ることもない私でもその2作と本作タイトルからだいたい分かった気になっていたが、やはり例えば同じ試合だとしても視点が異なれば印象も全く異なると気づく。

小久保新監督は就任時に、ただ強いのではなく美しくありたいといったことを語る。ちょっと最初はキザに聞こえるが、試合を見るうちにその精神がチームに浸透していくのが見えてくる。

また、ライオンズから移籍してきた強打者による二打席連続満塁ホームランや、監督の言葉によれば成績不振で9割9分2軍落ちが決まっていた選手の突然の目覚ましい復活などところどころに見せ場がある。そして連勝を続けていたかと思えば、急に連敗を続け、それでも小久保監督は復調を信じて疑わないなかったなどトップのあるべき姿を見せてくれる。

日本シリーズの試合は割愛するなどファンのための作品。作品最後に小久保監督にご自身の美しさについてインタビュアーが問うと、少なくとも3つの点でダメだったと答え、その一つは独り言が多かったとか。