立ち向かう小さな妹。

小学校に通い始めたばかりの7歳のノラと酷いイジメを受ける10歳の兄アベルを描いた緊張感溢れる物語。

冒頭、学校でアベルを探すノラの様子によほどのお兄ちゃんっ子なのかと思えば、体格の大きい子に暴力を受けるアベルと小さくても庇おうとするノラの姿にショックを受ける。

立ち向かわず、ノラに口止めをするアベルへのイジメはその後も続き、耐えきれず父に伝えて、父の対処で一時は落ち着いたかに見えるが、イジメは無視など、形を変えたかのように続き、父への侮辱などノラにも降りかかる。

小さいのに果敢に立ち向かうノラにとっては、行動しないアベルが情けなく映り、彼がイジメる側に回っているのを見たノラは、身体ごと止めにかかる。

ダルデンヌ兄弟の作風を継承するようなリアルなタッチで、始まりから終わりまで目が離せない。