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鑑賞日 2025/03/23  登録日 2025/03/26  評点 70点 

鑑賞方法 映画館/大阪府/テアトル梅田 
3D/字幕 -/-
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カザフ・ミュージカル。

<第20回大阪アジアン映画祭>の上映作品。

バンドのヴォーカルでシンガーソングライターでもある主人公は、身重の妻がいるが、芸能活動でブレイクするにつけ、自分勝手な振る舞いとなり…

音楽映画であり、本格的ミュージカルでもある本作、カザフスタン映画というだけでも珍しいところ、カザフスタンのミュージカルという貴重な作品。描き方は斬新、ストーリーは古風といった印象。

なお上映後に、ファルハット・シャリポフ監督による舞台挨拶がありました。

制作の経緯としては、カザフスタンの有名なバンドからミュージカルを撮りたいとのアプローチがあり、バンドの曲から愛をテーマにしたそう。

客席から「カザフスタンでミュージカル作品は一般的か?」との質問があり、監督から「カザフスタンでミュージカルの人気はない」との回答。そのため、音楽やダンスの表現はチャレンジだったとのこと。

また、「劇中の街はファッショナブルだが、新しい街なのか?」との質問に対して、「大阪に比べると若い街で、カザフスタンという国の歴史は古くても遊牧民の国ということもあり、都市としての成立は新しい」のだそう。

ミュージカルというジャンルの縛りの中で、リアリズムを心掛けた。映画の中で起きていることが真実で、小さなキッチンの中に幸せはあることを表現したかった。

前半はリアリズムを重視し、さほど派手でない踊りを加え、後半の主人公はミュージックビデオのような非現実的な世界にいる。

また、監督が影響を受けた日本の映画監督として、黒澤、北野、是枝といった名前があがりました。次回作はすでに完成しており、第二次世界大戦時のドラマだそう。子ども向けの映画にチャレンジしたいとのことでした。