長い90分。

2部構成の後編。喧嘩に明け暮れるヤンキーたちがダンスの魅力に目覚めるという筋書きの第1作から、芸能界での活躍を目指す以上、喧嘩御法度としてコンテストへの参加を決める前作では、喧嘩をしない主人公たちと彼らの絆を裂く敵の陰謀でメンバーは果たしてどうなると思わせるドラマに厚みが感じられ、自然と本作への期待も高まった。

序盤で中学生時代の主人公たちが登場し、これは所属する若手を画面に出したい事務所の事情かと察したら、コンテストの開始時間が迫る中に、闇落ちしかけた元仲間を救いに行く擬似ヒューマニズムに閉口。殴られる一方の主人公には見るべきところがない一方、仲間の参戦もあって拳を振るう主人公に非戦の誓いはどうなったという疑問も。

不良化した仲間のためにコンテストに間に合わないストーリーは、ちょうど昨日見た沖縄が舞台の映画と同じだった。

コンテストには間に合わなかったが、別の部門で参加できると知り、メンバーを集めるというようにストーリーは続くのだが、90分がこんなに長く思える作品も珍しい。ちょっと良くなったと思った前作からまた転落した印象。