タイから新種がやって来た。

タイ製の異聞ゾンビ戦記映画。第二次世界大戦下、タイは中立の立場であったが日本軍との関係から戦争に巻き込まれていき、少年兵を含むタイの兵士たちも日本軍が秘密裏に研究していた禁断の生物兵器の犠牲となっていき…

「哭戦」と邦題がついているが、漢字を扱う国の映画ではないので、台湾製残酷ゾンビ映画「哭悲」のイメージを使用したと推測。

日本とタイの当時の関係という歴史的背景に、ジャンル映画でおなじみの軍の秘密実験を重ね合わせた常套通りのホラー映画ではあるのだが、ゾンビになっても思考し、愛する人を思えば儚く塵と消え、火をつけたら発火する等、ゾンビ設定のオリジナリティ満載。

「ブラザーフッド」の如く戦場での兄弟の絆を全面に押し出しながら、グロ描写も半端ないところにタイ映画の熱量を感じた。