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シルミド SILMIDO
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【あらすじ】 1968年に31人の死刑囚などに対して、 韓国軍は罷免を餌にして、 北朝鮮に侵入して金日成を暗殺する特殊部隊の隊員にスカウトし、 彼らを無人島のシルミドで訓練をした後、作戦を実行する。 -- 実話だということだが、 このストーリーが事実だと思えない嘘臭いポイントが、 以下のように多数存在する。 犯罪者が軍人以上の有能な戦闘員になれる見込みはかなり薄い 味方を襲ってでも逃亡する可能性が大きい 北朝鮮に寝返ったら、韓国にとって厄介な存在になりえる 訓練に目的がなく、精神的&肉体的な虐待であるだけの単なるシゴキ 座学ナシなので、作戦があっても遂行できず、臨機応変に対応できない 軍人なのに、感情的に上官に怒鳴ったり、仲間に銃を向けたり等の勝手な言動 クライマックス前の重要作戦の軍隊側の実施がかなりお粗末で簡単に逆襲される 嘘臭い原因として考えられるのは、 (1)当時の韓国軍が実際にこんなにも非論理的で出鱈目だった (2)映画の作り手が面白さ優先で史実を無視して歪曲した の2つ。 正直言って、両方とも十分にありえそうだと思うので、 どっちが正しそうかは五分五分。 (韓国は徴兵制なので、軍隊の描写のウソはすぐバレるはずだが…) (2)なら、 「実話」を謳った映画としては観客をだましていることになるので、 かなり問題。 (1)なら、作品の目的が「軍隊側への批判」になるのが必然だが、 その批判がちゃんと前面に出ていたかどうかは…。 -- (1)が正しいとして、 前半は「囚人vs出鱈目な部隊」の対立なのだが、 後半に入って「その部隊vs部隊も囚人も捨て駒扱いする政府上層部」の対立が加わることで、 前者の「出鱈目な軍隊」の問題がうやむやになるのだが、 それは後者の「上層部の雑な政策」とは別問題なので、 ちゃんと「上層部の出鱈目さとは別に、軍隊も出鱈目」になっていないのは良くない。 その代わりに、 後半に入ると、部隊と囚人とが感情的&感傷的になるのだが、 「やっぱり、韓国映画って感情論&精神論&根性論&感傷&暴力が大好き」 で、 「(2)の娯楽狙いだとしてもそっちに偏り過ぎちゃう」 と再認識する結果になった。 -- 【基本情報の追加】 メディアタイプ=フィルム 音声=ドルビーデジタル 上映フォーマット=35㎜フィルム
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