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鑑賞日 2025/03/27  登録日 2025/03/27  評点 75点 

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007のルイス・ギルバート*スザンヌ・ヨーク*ダニエル・ダリュー

ルイス・ギルバートは「007は二度死ぬ」で抜擢され、ロジャー・ムーアとジョーズの「私を愛したスパイ」「ムーンレイカー」も撮ったことで有名である。
でも「フレンズ ポールとミシェル」「暁の七人」「リタと大学教授教授 1983 未公開・国内VHSリリースあり」などが思い浮かぶイギリス映画の名匠。
*「リタと大学教授」⇒マイケル・ケイン、ジュリー・ウォルターズ イギリスアカデミー作品賞、マイケルとジュリーは主演賞を受賞。
ネットレンタル、《KーPLUS》にレンタル在庫あり。
 
そんなギルバートの1961年の本作の原題は「グリーンエイジ サマー」。
若々しい世代の夏といったところなのだろうか。
意味深な邦題と主演のスザンナ・ヨークに惹かれて見た。
原作者は「黒水仙」「河」のルーマン・ゴッデン女史。
「河」も少女が大人になる過程を描いた作品で、本作に似ている。

冒頭、イギリスからフランスへやってきた4人姉弟。
制服を着ている長女スザンナ・ヨーク(21才で16才の設定)は、とてもガキっぽい。
次女は、あのイエジー・スコリモフスキーの名作「早春」のジェーン・アッシャー!(14才で13才の設定)。
何だ、ガキ映画かとガッカリしたが、それは演出の罠であった。

ガキだと周囲に思われていたスザンナ・ヨークがホテルの階段を下りて来るシーンが素晴らしい。
みなその美しさに見とれる。
このシーンは「鞄を持った女」のクラウディア・カルディナーレとジャック・ペランを思い出した。
ケネス・モアのオジサンが、子供たちに慕われる前半は楽しい。
だが、そのケネス・モアとダニエル・ダリューとの関係、謎の男ケネス・モアの素性や、感情にまかせた登場人物の展開があらわになるにつれ、ちょっと《どぎつく》なる。
もう少しソフトな展開でもよかった。

リビング3位で実質主演のスザンナ・ヨークの魅力がカラーで堪能できるが、もっさりしたイギリス映画のような気もして、99分、一気に見れなかった。
結果ケネス・モアとダニエル・ダリューは、スザンナの引き立て役。
撮影のフレディ・ヤングは、本作の直後、あの「アラビアのロレンス」を撮ることになる。

森高千里さんの代表曲の歌詞を思い出してしまった。
「とても心配だわ、あなたは若い娘(こ)が好きだから。」
本作のケネス・モア(撮影時45才)は、ロリコンの一歩手前。
まぁ男は、みな多かれ少なかれロリコンかもしれんが。