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鑑賞日 2025/03/21  登録日 2025/03/22  評点 70点 

鑑賞方法 映画館/千葉県/T・ジョイ蘇我 
3D/字幕 -/-
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社会派エンターテインメントと見せかけて

⚫︎生活保護を巡る社会派エンターテインメントかと思ったら、終盤一気にコメディになっちゃった。
⚪︎いやあ、それまでは河合優実がいつもながら役に沿った繊細な演技をしてるし、北村匠海もどんどん崩れていくのが見ものだし、他の役者もそれぞれにいい味出してたんだけどねえ。
⚫︎社会派映画としてのクライマックスは北村匠海の顔のアップで、そこから先は純粋にひねりを効かせたエンターテイメント映画として着地させたってことだろう。
⚪︎そこでポイントとなるのは、実は伊藤万理華じゃないかと思うんだけど。
⚫︎彼女の裏の顔が見えたところで、みんな同じ穴のムジナじゃないか、って落としていく話だってことでしよ。
⚪︎まあ、そうなんだけど、役者のアンサンブルとして、伊藤万理華にあの役を振るのはちょっとムリがあるような気がするんだ。例えば、瀧内公美あたりだったら、しっくりきそうな役な気もする。
⚫︎男女のドロドロの中に入るには伊藤万理華は軽すぎるってことか。
⚪︎一気に話が嘘っぱちに見えてくるというか、河合優実と北村匠海の役柄をきっちり捉えた奥行きのある演技を見せられたあとに、ああいう展開になるとねえ。
⚫︎ 伊藤万理華がいけないっていうわけじゃないんだけど、彼女の持ち味は軽みだから一歩間違えるとライトなコミックを映画化したような感じに見えちゃうってことだね。
⚪︎役者のバランスの問題かもしれないね。
⚫︎ ある意味、河合優実と北村匠海の一筋縄ではいかないラブ・ストーリーでもあるのに、伊藤万理華の軽みがその雰囲気を打ち消す存在になっているかもしれないっていうことかな。
⚪︎映画としては、やはり見せ場がほしいだろうし、ああいうクライマックスで全部のコマがはまるというのはわかるんだけど、ちょっとそこが引っかかっちゃっうんだよね。
⚫︎あれなしで、もっと河合優実と北村匠海の関係を深く掘り下げる方向に持っていくというやり方もあったのかもしれないけど、それじゃあ派手な見せ場がなくなっちゃうと作るほうは思ったのかもしれないし。
⚪︎確かに、あれがあるから面白い映画になったとも言えるし、微妙なところだね。