1週間に1軒ずつ壊していくんだぜ

⚫︎昔からパレスチナの人々が暮らしてきた牧歌的な村がイスラエルによって理不尽に占領されていく様子をおさめたドキュメンタリーなんだけど、いちばん衝撃的だったのは、ショベルカーがやってきて、一週間に一軒ずつ石造りの家を壊していくっていう手口。
⚪︎大きな軍隊がやってきて、一斉に占領するっていうんじゃなくて、じわじわ、じわじわ、ひと家族ずつ村人を追い出していくっていうのが、なんともえげつないよね。
⚫︎子供たちが学んでいる小学校にもショベルカーがやってきて、容赦なく校舎をつぶしていく。
⚪︎もちろん、追い出された住民に何かの補償があるわけでもなんでもなく、ここはイスラエルの土地なんだと書いた紙を投げつけるだけ。
⚫︎歴史的な事情とか政治的な問題とか複雑な背景があるだろうことは推測できても、21世紀の現代に、こういうやり口で占領を進めているとは知らなかった。
⚪︎だけどいま恐ろしいのは、こういうやり口を世界を牽引する大国のリーダーたちが、戒めるどころか、率先して加担し始めちゃったってことだよ。
⚫︎空爆や大砲で戦争をするっていうのももちろん許されないけど、こういう形で住民に犠牲を強いるっていうのも、耐え難いよね。
⚪︎暗澹たる思いのする映画だけど、決して目をそらしちゃいけないね。