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少年と犬(2025)
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映画を観た後、家でテレビをつけたらSEKAI NO OWARIが映画の主題歌「琥珀」を唄っていた。心に沁みるとても良い曲なので、映画のシーンを思い浮かべながら聴き入った。 私も原作は読んでいるが、かなりのベストセラーだったので映画の方のストーリーの繋ぎ方や映画オリジナルの脚色に難を付ける読書の方が多かったりで評価はあまり高くないようだが、私は良作に仕上がっていたと思う。 原作は多聞が繋ぐ6つのパートからなる短編の連作だが、原作者の馳星周は「映画も小説も全部書いたらつまらない。省略という余地がある。その省略の部分に読者なり観客なりのイマジネーションを働かせる余地を残すのが、物語だと思います」(映画パンフより)と、瀬々敬久監督の演出も林民夫の脚本をちゃんと認めています。 高橋文哉は「ブルーピリオド」での女装の美大生の演技がとても上手く注目していたがこの映画で更に成長したように思いました。そして、何より西野七瀬がめちゃくちゃ良かった。「狐狼の血2」で評価はされたがまだまだ女優としてはブレイクしたとは言えないなか、今回は幾つものシーンでさまざまなな女を表現し、特に出所後のスッピン顔の抜け切れた表情と語り口では新境地を切り拓いたのではないかと思っています。 私も愛犬家ということもあり、映画観ながらかなり泣けてしまいエンドロール終わっても涙が止まりませんでした。 泣ける映画は良い作品なのです。
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