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ミミック
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ニューヨークにもゴキブリが蔓延している.ゴキブリが好む環境があり,その環境は伝染病の温床にもなっているらしい.人間はこの環境に適応,あるいは共生してもいるが,適度な応対のために,遺伝子研究もなされ,病気や昆虫への対策も行ってきている.こうした未来あるいは現在の都市問題を背景に,主要な人物たちがこの人工的で野生的な環境の巣窟でもあるような,地下に潜り込んでしまう. 雨の中で十字のネオンが見えている.やや年老いた男性が落下する.少年チューイ(アレクサンダー・グッドウィン)は落下を目撃する.靴磨きに保護されている少年はスプーンなど金属で,聞こえてくる音や環境音を再現できる能力を持つ 音を採集する者でもある.そのミミクリーなコミュニケーション能力は昆虫的であり,野生的であるとも言える.彼は教会に潜り込み行方不明になる.そこには聖像が集められ,採集された動物のようにラッピングされている. 地下鉄が走る.さらに深く地下道にはホームレスたちが,ラッピングされたように一つの毛布にくるまって暖をとり,ねぐらにしている.昆虫の一部や生体を採集し,研究者に渡すバイトに勤しむ少年たちは,この暗い地下的な界隈に出入りしている.地下は神殿のようでもある.汚穢,悪臭,判別不能な液状のものなどがそこには溜まっているように見える.そしてそこには光があまり届かず,青い光が薄く照らされているのみである.この地下に潜り込んだ人物は,オレンジに発光する照明を使っている.そして地上世界へ戻るため,過去に通っていたコニーアイランドの車両が突破口にもなりうる. 顔の見えない二本足たちが所々で現れてくる.二本足ではあるが人間ではない.謎生物の体液が謎生物の襲撃への対処法にもつながっていく.その体液は聖水への置換として働き,人間の血液も暗示的に描かれる.「ユダの血統」についてが物語の鍵を握るが,それ以上に闇の生物たちの,人間を擬え,髑髏の縦割りに真っ二つにした形態を模した肺を持つその感覚が観客を捉えることだろう.
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