深い呼吸が重要な演出要素でいろんな感情を表現していました

キリスト教会の世界もご多分に漏れず児童への性的虐待ですっかり地に落ちてしまいましたか、それでも2000年に渡る歴史や世界的な信仰者のおかげでなんとかその権威を保っているのかも知れません。
とはいえ教皇選挙となれば、当然ながらアメリカ大統領選挙や自民党総裁選と同じく、裏側では海千山千の派閥が暗闘を繰り広げているに違いありません。

「教皇選挙」=「コンクラーベ」という言葉もかつてニュースで見聞きしたことがあります。新しい教皇が選ばれるまで何日も投票を続ける、まさに「根比べ」だというニュース。新しい教皇選挙の時だったのかも知れません。

ちょっと上手に2時間にまとめた感があります。こんなにうまく事態が推移するわけがないでしょうが、物語をきれいに整理してまとめ過ぎた印象なのです。

レイフ・ファインズがもちろんいい味を出していましたが、ちょっとしか出ていないイザベラ・ロッセリーニが鮮烈です。
ふたりとも、溜息とも深呼吸ともつかない深い呼吸が印象的ですね。

今作にはいろんな暗示的要素が散りばめられていますが、音響効果は重要な演出要素です。呼吸も重要です（礼拝堂内の音も含めて）
ある時は緊張して、ある時は慨嘆して、またある時は決意して深い呼吸溜息を使い分けているように感じます。