娘が父を誇る時代劇

実は「侍タイムスリッパー」を見た後にテレビでやっていたので、つい見てしまいました。2回目、いや3回目でしょうか。
　
　真田広之が藩命を受ける時、恐れながらと言って、真剣を使うには獣の勢いと人を殺しても平気な冷酷さが必要です。有事の侍像を表現しているのです。
　それが「侍タイムスリッパー」では、真剣を使った殺陣となります。
　「SHOGUN将軍」でエミー賞、ゴールデングローブ賞で一躍時の人になった彼ですが、この頃の顔が一番素敵です。

　岸恵子のナレーションが合っています。彼女はあまり日本的でないというか、西洋的な感じです。だから良かった。これが倍賞千恵子なら、ミスマッチでしょう。

　精兵衛は、ともかく貧しさに耐えます。最初の妻は格下の家に嫁入りし、それを不満に思っていました。病気で亡くなった際の葬儀が大変だったのです。虫かごの内職も印象的です。認知症の母親の存在はあざとい感じはしますが、その中を先妻との娘二人を育てます。
　また、恋心を上手に表現できない朴訥さがあります。しかし、娘たちが好きな女性を愛したのは、幸運でした。