小気味良く、味のある犯罪コメディ

如何にも英国的なユーモアセンス溢れる作品で小気味良く味がある。
　地味な銀行員のアレック・ギネスが鉛のエッフェル塔模型作りの職人スタンリー・ハロウェイと知り合い、他2名と金塊強奪作戦を実行する。金塊は溶かしてエッフェル塔模型の鋳型に流し込みフランスへ輸送という手筈。だが、手違いでソレが英国から来た女学生達に売られてしまい、アシがつくことを恐れて追う展開に。ここからがドタバタで、エッフェル塔から、らせん階段で二人が走りながら降りていく内、段々おかしくなって笑ってしまうのが妙に可笑しい。この場面は特撮を使って目が回り面白い効果を出している。
　その後は警察にも追われてカーチェイスによる駆け引きも面白い。ラストのオチも洒落ている。
　若きアレック・ギネスの名演がある。スターになる前のオードリー・ヘプバーンがチョイ役でるが、やはりオーラがある。