男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

KINENOTE公式Twitter

鑑賞日 2025/03/19  登録日 2025/03/20  評点 74点 

鑑賞方法 VOD/U-NEXT 
3D/字幕 -/字幕
いいね!レビューランキング -位

映画史上観るべき映画

 一度、劇場で観た記憶がある。何処の劇場か覚えていないが、こんな映画を掛けてくれるのは三百人劇場辺りであろうか。ジャンヌ・ダルクのイメージがイングリッド・バーグマンだとばかり記憶しているが、バーグマンの年齢とこの映画の製作年とでは時代が合わず、バーグマンが出ていた「ジャンヌ・ダーク」と混同しているのだろう。ただ「ジャンヌ・ダーク」を観た記憶が無いのだが。いつか過去の資料を探してみようかな。
 以前に観た時の印象はジャンヌ・ダルクの顔のアップが多用されている事ばかり記憶に残っている。実際、今回見直してやっぱり顔のアップが非常に多い。ジャンヌのアップばかりで無く、審問官も顔のアップが多い。そして短いカットでジャンヌと審問官の顔を交互にカットバックしていく。特にこのときのジャンヌの顔の表情が絶妙である。役者はルネ・ファルコネッティと言う役者らしいが、兎に角表情が素晴らしい。ラスト近くで髪を切られて坊主になるが、よくもここまで演じられた物だと驚嘆する。大体アップが写されると役者の演技が試されるよな。観ていてエイゼンシュテインの映画を観ている様だった。特に前半はカットの多用によるモンタージュで異端裁判を盛り上げている。「戦艦ポチョムキン」が1925年の映画なので、おそらくは影響を受けているだろう。
 監督のカール・ドライヤーは映画ファンなら知っている名前だろうが、実際、彼の映画を鑑賞する機会はそうはなかなか無い。そういう意味でも、今回、U-NEXTで観賞できたことはありがたい。