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鑑賞日 2025/04/10  登録日 2025/04/10  評点 82点 

鑑賞方法 テレビ/有料放送/WOWOW 
3D/字幕 -/字幕
いいね!レビューランキング -位

備忘メモ:
労働者3部作、とのことだが、フィルムノワール的。ただし、当作品はカラー。労働者階級から脱するには、フィルムノワール的な幻想を抱かなければいけないのか?ラストのアリエル号が光り輝いて美しい。その先の地で、何が待ち受けているかは分からないが、、、
落ちていくカリスネン、、、ランプランドの炭鉱所閉鎖と父の自殺(諦めの表情だけ映すのが、洒落ている。泣くんじゃなくて、、、)から始まり、「波止場」のリメイク(闇仕事の社長夫妻は逮捕されるし)、自分を襲った奴に仕返ししたら犯罪者になって、、、もう転がり落ちるだけ、、、でも悲壮感を出さず、淡々と語っていくのが持ち味。こうやって、社会の実像を見易く切り出していくのが、この監督の演出スタイル。
主役のカリスネン(トゥロ・パヤラ)の服装が、後半、ダン・エイクロイドになる。背格好や顔の雰囲気も似てるし。アキ・カウリスマキは相当意識していただろう。
子役も可愛いし、イルメリ(スサンナ・ハーヴィスト)もだんだん綺麗に見えてくる。マッティ・ペロンパーの登場シーンは、いや~待ってましたぁ、と言いたくなる、顔アップ~。
カウリスマキのプロレタリアート3部作の第二作とのこと、主人公の職業は炭鉱労働者~港湾労働者、彼女は違反切符切り~精肉工場。一作目(パラダイスの夕暮れ)に比べて、希望の欠片は少なく、厳しい現実をさらっと描いている。一作目でもラストは海外に行くけど、あくまで新婚旅行なので、またフィンランドへ帰ってきて働くんだ、友達はいるので良かった。さぁ、二作目はメキシコ永住(脱獄、偽パスポート、密航だからねぇ)、厳しい。友達もいないし。