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ラブレス(2017)
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備忘メモ: 見応えあった。 wikipediaに以下の様に書かれているが、その通りだと感じた。 「ズビャギンツェフは政治にはあまり関心がないと主張しているが、一方で彼の物語には「現代の警察は人々を気にしない」という彼の考えが反映されている。彼はロシア人が有益な政治改革に期待した2012年10月に物語が始まり、失望した2015年に締めくくられることに決定したと語った。また映画は2014年のウクライナへの軍事介入にも言及されている。」 警察はお役所仕事で、むしろボランティア団体の方が、捜査に手慣れていて、状況に応じて、取るべき手法を臨機応変に変えており、逞しかった。 ラジオのニュースや看護師の愚痴(警察は朝交替の申し送りをしない)が、アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の思いを伝えていた。ラストではウクライナ内戦で多くのウクライナ市民が死傷しているニュースを流しているが、それにより、ロシア市民は「ウクライナ市民を救わなきゃいけない」というプーチンの誘導作戦に乗せられたのだろう。 ロシアの金持ち市民の暮らしぶりも描かれている。 前半・中盤・後半に分けるなら、前半は離婚寸前の夫婦が、子供を顧みずに不倫に勤しんでいる姿を描き、子供がかわいそうになった。子供が泣く姿を映すよりも、この身勝手な親の姿を映す方が、より一層嫌悪感が増して、子供がかわいそうになってしまう。 2日間の子供の不在を気が付かないのも当然で、ボランティア長のイワンの質問にも「思う」を連発する母に呆れ顔。イワン役(アレクセイ・ファティーフ)は良かった。 後半に、死体安置上で自分の子供かどうかを確認するシーンがある。「辛い一瞬ですよ」のイワンの一言の後でシーツを上げる瞬間の両親の表情の変異の演技が素晴らしかった。確認結果は本人ではなかったが、自分の子供の悲惨な状態を嫌が上でも想像してしまい、その姿が心身頭が満杯状態になっただろう。もはや、その後の二人の人生は空虚なものでしかあり得ない、そんなシーンだった。 母の次夫が、娘とテレビ電話する姿も、ちょっと辛かったなぁ。娘は海外で元気で生活していて、パパに会いに来るなんて考えていないんだから。あ~、さみしい~ ペトロ・ポロシェンコ
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