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鑑賞日 2024/02/09  登録日 2025/04/07  評点 70点 

鑑賞方法 その他/第14回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル 
3D/字幕 -/-
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主役はあくまで“過去“

2023年は関東大震災から100年。
そんな1年に公開されたのが、震災の現場でカメラを回したカメラマンにフォーカスし、撮れた映像から当時の様子やどんな気持ちで撮影したか考えていくドキュメンタリー。
フィルムを復元し、映っているものからどこで撮れた映像か、気の遠くなる作業を経て、当時の生々しい災害の様子はもちろん、生きようとする人の様子も克明に記録しようとしたカメラマンの気概が伝わってきたし、何より、インタビュー取材の映像の画面サイズが「4:3」、撮影されたフィルムと同じサイズになっていることが目についた。

これは監督曰く、「インタビューを16:9で使ったとすると4:3のフィルム映像に“資料映像”な感じが出てきてしまう。主役はあくまでもフィルムなので」とお答えいただき、この映画に出てくるフィルムたちを主役として立てるための技法であることが分かった。

過去映像、特にフィルムが重要な意味を持つ映像作品と言えば「映像の世紀」があるが、最近は16:9にそろえられていることもあることはあるが、フィルムの目線で編集されていることに新しい引き出しを得たような気がした映画だった。