「処女の泉」のイングマール・ベルイマンが自らの脚本を演出した、老医師の夢と現実を一種の回想形式で描く作品。撮影のグンナール・フィッシャー、音楽のエリク・ノルドグレンは「夏の夜は三たび微笑む」ほかベルイマンに協力した人たちである。出演者は今はなきサント時代の監督ヴィクトル・シェーストレム、「女はそれを待っている」の新星ビビ・アンデショーンが二役を演じているほか、舞台出身でベルイマン監督に見出され、後ハリウッドで「黙示録の四騎士」に出演したイングリッド・チューリンなど。五八年ベルリン映画祭グランプリ、五九年アルゼンチンのマル・デル・プラタ映画祭グランプリ、ベニス映画祭での国際批評家協会賞、イギリス映画批評家大賞、米・ナショナル・ボード・オブ・レビュウ最優秀外国映画賞を受賞している。A・T・G第七回上映作品。