「彼女は答える」の小倉浩一郎が製作し、文政八年(一八二五年)鶴屋南北の作を封建時代に非人間的に歪曲された碑史伝説を新な解釈のもとに、「新釈四谷怪談」として「破戒(1948 木下恵介)」の久板栄二郎がその脚本を執筆、「破戒(1948 木下恵介)」「お嬢さん乾杯!」の木下恵介が監督に当る。キャメラは「破戒(1948 木下恵介)」の楠田浩之が撮影する。主演としては「異国の丘」「美貌の顔役」の上原謙が始めて時代劇に出演、「わが恋は燃えぬ」の田中絹代が二役を演ずる他に、「最後に笑う男」の滝沢修「お嬢さん乾杯!」の佐田啓二、「朱唇いまだ消えず」の杉村春子「今日われ恋愛す」の宇野重吉らがそれぞれ出演する。前篇88分、後篇73分。