毎月リリースされる未公開、単館系作品の中から、「観たら必ず誰かに教えたくなる」作品を厳選してご紹介。劇場で見逃した作品や隠れた名作が多く並ぶレンタル店だからこそ出会える良作、小規模公開ながらの傑作など、様々な掘り出し映画との出会いを提供します!
<2月リリース作品>
いくつになっても、こんな恋がしたい。
『素敵なウソの恋まじない』
アットエンタテインメントより2月3日リリース
(C)endor productions ltd MMXIV
【STORY】マンションの階下に住む未亡人のシルバーさんに恋をしているホッピーさん。ある日、彼女から大切に飼っているカメ・アルフィーが大きくならないと相談を受けた彼は、彼女の願いを叶えるため、ある行動に出るが…。
【COMMENT】 D・ホフマン×J・デンチが贈る、心温まるラブストーリー。内気なおじいちゃんが天真爛漫なおばあちゃんに一目惚れなんて、設定からしてすでにほっこり。なかなか想いを告げられずにいるホッピーさんが、愛するシルバーさんのためにとった行動はかなり奇想天外だけど、一生懸命なホッピーさんがとにかく可愛い!!舞い上がったり、切なくなったり、、いくつになっても、こんな恋がしたいと思える恋の醍醐味が満載です!そしてラストの展開、台詞にはもう、キュゥゥン!
人間対トラ。地獄の死闘を見よ。
『隻眼の虎』
クロックワークスより2月3日リリース
(C)2015 [NEXT ENTERTAINMENT WORLD & SANAI PICTURES] All Rights Reserved.
【STORY】朝鮮最後の虎と人間たちの死闘を描く壮絶なスペクタクルアクション。山奥で隠居していた伝説の猟師マンドクは、軍主導の元計画された、“山の神”と恐れられる隻眼の大虎を仕留める作戦に巻き込まれてしまう。
【COMMENT】凄まじいスピードで山を駆け巡り、人間共を喰いちらす大虎様。フルCGで描かれている虎の躍動感がスゴくて、ただひれ伏すばかり。この虎が気高いのは、単に暴れるだけでなく、人間への恩を忘れないところ。そう、昔命を助けてくれたチェ・ミンシクに至っては格別。虎と人間、姿は違えども子を想う気持ちは同じで、その親子愛が痛いほどにシンクロ。狩りに目覚めた息子の残酷な運命にも嗚咽しつつ、最強の2人(匹)の激しくて潔い生き様に心の底から敬礼!
両親を探すため、小さなゾウが踏み出した!
『ブルー・エレファント』
インターフィルムより2月3日リリース
(c)2008 The Weinstein Company, LLC. All rights reserved.
【STORY】森の奥深くで暮らす子ゾウのカーン・クルアイは、父を知らずに育った。そんなある日、カーンは父を探すため、こっそり群れを抜け出してしまう。そして、ひとりの人間の王子と出会い、カーンの運命が動き始める…。
【COMMENT】「セサミストリート」を生んだジム・ヘンソン・カンパニーによる冒険アドベンチャー。タイの趣を感じさせるBGMと、予想以上にクオリティが高いアニメーションに心を奪われ、かわいい子ゾウの物語に自然と惹きこまれる。父親探しから途中で母親探しも加わり、ひとりぼっちになってしまった子ゾウが様々な出会いを通して逞しくなっていく姿、加えて美しい家族愛の行方に涙!!そして個人的には、登場するキャラクター達のフォルムがいちいち可愛くてツボ。
夢や希望がある人への通過儀礼的快(怪)作
『マッド・ドライヴ』
アルバトロスより2月3日リリース
(C) AI KYF Productions Limited 2015
【STORY】今、最も旬な俳優のニコラス・ホルト主演、90年代の音楽業界を舞台にしたスリラー。97年、ロンドン。レコード会社でアーティストを発掘するスティーブンは、地位と金を得るために上司や同僚を次々に排除してゆく。
【COMMENT】深い恨みでもあったのかと疑いたくなるような、夢も希望もない音楽業界の狂った惨状がこれでもかと描かれて、マジか!? と思うが、90年代後半の業界ってこんなだったのかもと妙に納得。『アバウト・ア・ボーイ』の小生意気な少年から『マッドマックス』のウォーボーイを経て、本作の危険な男を演じるニコラス・ホルトに感慨もひとしお。立派に成長したな…オマエって、おいそんなことしちゃダメだろぉぉっ! てなことをたくさんやらかして目が離せません。
暴走車VS美人ママの泣ける救出劇。
『LOCKDOWN ロックダウン』
AMGエンタテインメントより2月3日リリース
(C)2016 Sky Italia Srl – Lock and Valentine – Sergio Bonelli Editore
【STORY】制御不能の暴走車に立ち向かう親子の奮闘を描いたパニックアクション。世界最高セキュリティのAI搭載車“モノリス”で運転中、荒野のど真ん中で何かに衝突したことから、ふたりは孤立無援の状態に陥ってしまい…。
【COMMENT】お節介にも夫の浮気を指摘し、煙草の煙を必要以上に感知し、少々の危険でも速攻反応、すぐさま完璧な防護モードにロックオン! そんな最新鋭の暴走カーにハメられたが最後。その超高性能が仇となり、誤作動で息子が車中に孤立。完璧な安全が一変、暴走カーと美人ママの大奮闘劇に。絶対に開かない車と、車中で意識を失っていく息子。ママと車の互いに一歩も引かない姿に最後まで目が離せず、ラストはホロリ。「暴走車(カー)」ものとしてだけでなく、「母(カー)」ものとしても傑作。
もう、ジェニファーしか見えない!
『ジョイ』
FOXより2月22日リリース
(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
【STORY】ジェニファー・ローレンスが貧しく冴えない日々を送るシングルマザーの女性を演じ、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた実話を基にしたドラマ。ジョイはある日、画期的なモップを思いつき商品化に奔走するが…。
【COMMENT】何といってもジェニファー・ローレンス。劇中で描かれる数々の苦難はもはや、逆境になるほど魅力を放つ彼女を引き立たせるネタのよう。実話だし、成功することは分かっていながら、彼女の演技によってこちらも苦境に嘆き、挫折に泣き、不安に慄く等々、全く安心して観ていられない。肩の力を抜いてダメ親父を演じるデ・ニーロも、あれだけ美しかったイザベル・ロッセリーニが驚くほど老けた姿を見せるのも、彼女の強烈な演技と存在に甘えたからに違いない、きっと。