谷崎潤一郎原作作品。
今年は『痴人の愛 リバース』もあり、痴人の愛は2度目。
谷崎潤一郎自体よく映画化されるので、新味がないのが残念です。
また、現代アレンジしても、昭和チックなクラシカルなものを感じました。
主演は奈月セナさんで『大きい女の子は好きですか?』に出演しており、演技があまり要求されないような作品に出演していた印象がある。
そんな奈月さんで大丈夫か?と心配しましたが、意外と演技ができてというか、むしろ男を狂わす女として良かったと思います。
それに今まではちょっとしたお色気で十分でしたが、本作ではしっかり魅せており、女優としての覚悟を感じました。
そんな本作は、中年シナリオライターが若いナオミに狂っていく。
シナリオに自分を投影していきますが、浮気した女を待ち続けるというのは、なんとも共感しづらかったですが、それは少々狙っていたのではないかと思います。
それと、テーマがシナリオだっただけに、エロよりストーリーにも力を入れているように思いました。
さて、この日は舞台挨拶付き。
監督、奈月さん、佐藤さん、柴山さんが登壇。
奈月さんから、シナリオ生とは川とバーでしかあっておらず、急に石投げとか始まり楽しかったとありました。
佐藤さんから、バーでは奈月さんがナオミしか見えなくなったとありました。
柴山さんは本読みの時にナオミが出来上がっていたと驚いたそうです。
佐藤さんから、人間味が出たらいいと思い、ああいうヤツいるなと思われれば嬉しいとありました。
大西さんもジョージでいてくれて、見下しが出来たそうです。
柴山さんから、自分の生きる道ってなんだろう?一生懸命に生きている若者というのが伝わればと思ったそうです。
キスシーンは、初キスシーンとのこと。
相手にご迷惑をかけたらどうしようと思ったけど、マイコでいてくれたので役としての絡みが出来たとありました。
監督から柴山さんがこの日のすべてが終わった感じでぐったりしていたのが印象的とありました。
監督から、小説は適当なところがある。
脚本を書くときに主要登場人物がジョージとあっていた方がいい。
おっさんと若者が会うというのでカルチャースクールにしたとのこと。
ワサワサしている中から、ジョージとナオミが浮かびあがればとありました。