かなり以前に劇場で見ています。涙が出そうになったのを覚えています。喜劇というより、予定調和的なハッピーエンドの物語ですが、シンプルな展開が心地いいです。
写真が焼かれても無関心で、父母の関係が冷めていることを示します。迷ったあげく、母親は子供を捨てます。
チャップリンは捨てられたこの子と離れようとしますが、それが上手くいかず、育てることを決意します。
何年か立って、この子がガラスを割り、新しいガラスを持ったチャップリンが近くを通って稼ぎにありつくのです。
一方、母親の方は女優として成功し、慈善事業をしています。親子がそれとは知らず、出会うところは、心がざわめきます。
その後、子供が熱を出して、医者とのやりとりで捨て子ということで孤児院に収容されそうになります。この時の子役の演技に圧倒されます。
チャップリンがかろうじて連れ戻し逃げますが、子供は警察に連れて行かれ、母親のもとに帰ります。
絶望のチャップリンが夢を見ます。皆が天使の羽をつけています。が、悪魔がささやくと、その通りになってしまいます。警官が発砲、チャップリンは銃撃死です。
最後、チャップリンは母親のもとを訪ね子供とも会い、めでたしめでたしなのですが、その前のこの夢のシーンが大変印象に残りました。母親が子供を捨てたのも、この悪魔のささやきがあったのでしょうか。
セリフは一切なし、見てるだけで全てがわかります。すごいものです。