ジャッカルの日

じゃっかるのひ|The Day of the Jackal|----

ジャッカルの日

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レビューの数

76

平均評点

79.3(392人)

観たひと

545

観たいひと

28

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1973
公開年月日 1973/9/15
上映時間 143分
製作会社 ジョン・ウルフ・プロ作品
配給 ユニヴァーサル=CIC
レイティング
カラー カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ドゴールフランス大統領暗殺を請け負った1匹狼の殺し屋ジャッカルと、これを阻止せよとフランス警察の全権を委任された警視ルベルの戦いを描いたフレデリック・フォーサイスのベストセラー小説「ジャッカルの日」の映画化。製作はジョン・ウルフ、デイヴィッド・ドイチェ、ジュリアン・デロード、監督はフレッド・ジンネマン、脚本はケネス・ロス、撮影はジャン・トゥールニエ、音楽はジョルジュ・ドルリュー、編集はラルフ・ケンプランが各々担当。出演はエドワード・フォックス、エリック・ポーター、デルフィーヌ・セイリグ、ミシェル・ロンスダール、シリル・キューザック、オルガ・ジョルジュ・ピコ、アラン・バデル、デレク・ジャコビ、ミシェル・オールレール、バリー・インガム、ロナルド・ピカップ、デイヴィッド・スイフト、デニス・ケリー、アントン・ロジャース、ジャン・マルタンなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

1962年8月26日ペティ・クラマール郊外で、エリゼ宮殿からパリ近くの空港へ向かうドゴール大統領を乗せた車が、待ち伏せていた軽機銃で武装した1隊の襲撃をうけた。奇跡的に大統領は無事だった。すでに大統領暗殺は6回も計画されており、首謀者ジャン・マリエ・タリー中佐が銃殺刑に処せられた。全てが、アルジェリアからのフランス撤退政策をとったドゴールに反対する秘密組織OASの仕業だったが、63年に入ると政府側のしめつけが激しくなりOASは動きが取れなくなった。国外に逃れたOASの指導者ロダン大佐(エリック・ポーター)は残された最後の手段として、外国人で、しかも当局には顔も名前も知られていない殺し屋を雇う事にした。3カ月後、その条件にぴったりの男を見つけだした。その男の暗号名はジャッカル(エドワード・フォックス)。契約金は50万ドルだった。その金を用意するためにOASはフランス各地で銀行強盗を決行した。しかし、その突然のテロ行為はフランス当局を警戒させるもととなった。やがてロダン大佐の護衛の1人ウォレンスキー(ジャン・マルタン)がフランス側につかまり、拷問にかけられた。彼はしゃべらずに死んだがその断片的な言葉からフランス警察が動きだした。その頃、ジャッカルの準備も着々と進んでいた。身分証明書を偽造し、精巧な狙撃銃を作らせフランス国内に潜入した。ウォレンスキーの断片的な自白は、大統領を守る立場にある大臣(アラン・バデル)を緊張させた。政府首脳陣が召集された会議の結果、警察のルベル警視(ミシェル・ロンスダール)と補佐のキャロン(デレク・ジャコビ)に全権が委任され、捜査が開始された。彼らの必死の活動が続き、ジャッカルに今1歩と迫ったが、殺し屋の動物的なカンのために逮捕には至らなかった。ジャッカルがドゴールの横顔に銃の照準を会わせる前に2人の犠牲者が出た。ジャッカルとホテルで知り合い1晩ベッドを共にしたコレット夫人(デリフィーヌ・セイリグ)と、ジャッカルに肉体的魅力を感じて近づいたホモのベルナール(アントン・ロジャース)だ。その間にもルベルとキャロンの捜査網は次第にせばまったがどうしても彼を捕らえることはできなかった。1963年8月25日、解放記念日。厳重な警備を巧みにすり抜けたジャッカルは、ドゴールが立つはずの広場を見下ろすアパートの最上回の1室で、狙撃銃を組立てていた。一方、この日まで、ジャッカルを捕らえる事のできなかったルベルは、周囲を警備する隊員から、1人の年老いた傷痍軍人がアパートに入った事を聞きだした。やがてドゴールが到着し、式典は予定通り始まった。窓からドゴールの横顔を狙うジャッカル。発砲。だが、ドゴールの頭が1瞬動き、弾は外れた。2発目を込めようとした時、警備員を伴ったルベルが部屋に飛び込んできた。ジャッカルがふり返り軽機銃を持った警備員を射殺した。ジャッカルが次の弾丸を込める間、軽機銃を奪ったルベルが、ジャッカルめがけて引き金を引いた。ジャッカルは壁にたたきつけられ息絶えた。外の広場では何事もなかったかのように式典が続けられていた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2013年7月下旬号

新・午前十時の映画祭デジタルで甦る永遠の名作:「ジャッカルの日」「タワーリング・インフェルノ」

1974年2月上旬決算特別号

特別グラビア 外国映画ベスト・テン:スケアクロウ/ジョニーは戦場へ行った/ブラザー・サン、シスター・ムーン/ジャッカルの日/ポセイドン・アドベンチャー/マクベス/探偵-スルース-/激突!/L・B・ジョーンズの解放/ラストタンゴ・イン・パリ

特別グラビア 読者のベスト・テン 外国映画:ジョニーは戦場へ行った/スケアクロウ/ポセイドン・アドベンチャー/ジャッカルの日/フォロー・ミー/探偵-スルース-/ブラザー・サン、シスター・ムーン/ゲッタウェイ!/ロイ・ビーン/激突!

1973年10月上旬秋の特別号

外国映画紹介:ジャッカルの日

1973年8月下旬号

グラビア:フレッド・ジンネマン 「ジャッカルの日」

〈特別ディスカッション〉 「ジャッカルの日」研究1: 「ジャッカルの日」でジンネマンが狙撃したものは? 池波正太郎×小野耕世×篠原慎×関口英男×松田政男×白井佳夫

〈特別ディスカッション〉 「ジャッカルの日」研究2:フレッド・ジンネマン 「ジャッカルの日」を語る

シナリオ:ジャッカルの日

1973年5月下旬号

グラビア:ジャッカルの日/F・ジンネマン

1973年1月下旬正月特別号

グラビア:73にやってくる新作! イエス・キリストスーパースター/ブラザーサンとシスター・ムーン/ジャッカルの日/ドレスデン1945/追いつめられた男/アメリカの涙

2024/07/14

2024/07/14

-点

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たゆたえども沈まず

「彼は一体何者だったのだろうか?」

フレデリック・フォーサイスの同名小説をフレッド・ジンネマン監督が映像化。
1962年8月、フランス第五共和政において大統領シャルル・ド・ゴールはアルジェリア独立を認める。これに反発したフランス極右民族主義者たちは秘密軍事組織(OAS)を結成し、ド・ゴール暗殺を試みるが、暗殺計画は相次いで失敗しOASも弱体化する。残されたOAS幹部たちは逆転の一手として、素性不明の英国人"ジャッカル"(演:エドワード・フォックス)にド・ゴール暗殺を依頼するのだった…。
まるで史実なのではないかと思わせるくらい克明なジンネマン監督のドキュメンタリータッチ(原作未読のため僕も史実だと思っていた)、大捜査網を掻い潜る暗殺者、特注の銃など、所謂「図体だけがデカくなった子供たち」が大好きな要素が全部詰まっており面白い。序盤はあまりにもジンネマン監督のタッチが淡白なため味気ない感じもするが、ジャッカルがとっていた行動の真意が終盤に解き明かされると一気に緊張感が高まってくる。同時に、ジャッカルの深謀遠慮に寒気がしてくるのである。
が、それを上回る存在として、本作の殊勲賞はやはりパリ警視庁・ルベル警視(演:マイケル・ロンズデール)に与えられるべきであろう。高度に政治的な内容のため、捜査に必要以上に制約が入るなか、自身が抜擢したキャロン(演:デレク・ジャコビ)と共にジャッカルを追い詰めていく。一見どこにでもいそうで、家庭では妻に尻に敷かれている冴えないオジサンが、フランス政府の危機を前に鬼神の如き推理と大胆な捜査を展開していく姿にただただ頭が下がった。特に2つのパスポートのくだりは経験と論理の見事な融合だったと言っていい。
国家転覆のために知恵を絞った男、そのわずかな隙を突いた警視の胆力、そのどちらに軍配を上げるか女神も悩みに悩んだことだろう。その悩みの結果、最後には思いもよらない運命の悪戯が待っていた。

2024/04/29

2024/04/29

60点

レンタル 


スケール感は見事

同名の小説を原作とした1973年公開の作品。シャルル・ド・ゴール大統領暗殺計画を企てた犯人と、それを阻止しようとする警察の攻防を描く。

フランス、イギリス、イタリアなどヨーロッパ各所を舞台にしたスケール感が見事。犯人の計画も非常に凝っており、実際に起こった事件のように思わせてしまう。ただし、その分物語は入り組んでいてシナリオについていくのに集中力が要る作品でもある。主人公は暗殺犯なのに、まるで彼を応援してしまうような展開に魅せるのはさすがだなと思った。

ハードボイルドな映画なのでもう少し肩の力の抜ける部分があってもいいように思うけれど、50年前の映画とはいえ非常に映画らしい大仕掛けの作品として見応えはある。でも観るのにとても疲れる…。ラストがあっさりしているのはよいと思うけれど、それほどの個性を感じる作品ではなかった。

2023/12/25

85点

選択しない 


ピンと張り詰めた緊張感

ドゴール暗殺の為にフランスにやって来たコードネーム・ジャッカルというスナイパーの行動をドキュメンタリータッチで描いたサスペンスの傑作。ピンと張り詰めた緊張感がずっと持続して素晴らしい。
そして暗殺場面のドキドキ感と言ったらない。
 ジャッカルが淡々とプロフェッショナルぶりを見せる反面、女性に対して粘着的なのも面白い。エドワード・フォックス好演。

2023/12/10

2023/12/10

85点

購入/DVD 
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先日「地上より永遠に」を見た。その流れでもう一度見る。
フランスのドゴール大統領暗殺?実在の人物を題材にした架空の話でありながら見事なサスペンス。周到に計画し官憲の執拗な追跡をかわしながらパリに潜入する暗殺者ジャッカル。限られた情報を基に捜査を進める警察。ドキュメンタリータッチの街の様子、その中で進む暗殺計画。ピンと張りつめた雰囲気がたまらない。

2023/09/15

2023/10/03

80点

購入/BD-R 
字幕


50年前の公開日と同じ日に鑑賞

ネタバレ

フランスの極右武装秘密組織(OAS)から依頼を受けたプロの暗殺者ジャッカルが、ドゴール大統領を暗殺しようとする。
題材から考えると派手な展開を予想しがちだが、画面はあくまでも淡々とシーンを積み上げていく。冷静に準備を進めるジャッカルと僅かな手がかりからジャッカルの足跡を追う警視の姿が緊張感をもたらし、サスペンスを途切れさせない。
まるでドキュメンタリーのような作り方が現実感を生んで、実際の暗殺計画だと思わせる。これが派手な作りだと、かえって興ざめになってしまうだろう。(後年のリメイク作品「ジャッカル」を見れば分かる。)
1973年の作品。公開前から評判になっていた作品で、チュー坊だった僕は学校の友人たちと初日の1回目を見に行った。場所は新宿プラザ劇場。行ってみたら長蛇の列で中に入れるかどうかというのも危ぶまれるほどだった。幸い入場でき、さらに幸いなことに友人たち(たぶん5~6人)と並んで座ることができた。
そのときの上映方式がD150方式という視野角が150度になる超大型画面の上映方式で、その大きさに圧倒されたのを覚えている。(今、ざっと調べたら大画面の70ミリ映画向けの方式らしい。ただ本作品は35ミリ作品なので、日本で上映フィルムを70ミリで拡大プリントしたか、あるいは上映時にレンズで拡大したか…。)
ちょっと思い出にひたりつつ、50年前の公開日(9月15日)と同じ日に鑑賞した。

2010年代

2023/03/05

95点

VOD/U-NEXT/レンタル/スマホ 
字幕-吹替


いつみても素晴らしい

自分の生まれた年に公開された映画。父親からいい映画と何度も聴きながら育ち、大人なって見た作品。エドワードフォックスたいえば、自分の中ではこの作品と遠すぎた橋のイメージ。