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会員数 54,732 0
総鑑賞データ数 7,067,660 583
総レビュー数 933,645 120
鑑賞方法別データ数
映画館 1,835,094 163
レンタル 596,957 16
購入 124,770 19
VOD 560,217 136
テレビ 924,624 92
その他 158,713 13

暴力街(1963)

  • ぼうりょくがい
  • ----
  • ----


  • 平均評点

    68.8点(13人)

  • 観たひと

    22

  • 観たいひと

    4

  • レビューの数

    4

基本情報

ジャンル アクション
製作国 日本
製作年 1963
公開年月日 1963/3/9
上映時間 92分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ シネスコ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督小林恒夫 
脚本直居欽哉 
横山保朗 
企画岡田茂 
登石雋一 
撮影西川庄衛 
美術北川弘 
音楽木下忠司 
録音鳥巣隆 
照明元持秀雄 
スチール藤井善男 

キャスト

出演高倉健 小木曽俊介
江原真二郎 影山浩
三田佳子 香取陽子
菅井一郎 根本仙吉
本間千代子 根本真紀
佐藤慶 倉田政彦
三島雅夫 尾形敏郎
筑波久子 緑川亜矢子
千葉真一 市ノ木一夫
菅井きん 市ノ木芳子
沢彰謙 岩永完次
殿山泰司 紫田刑事
潮健児 
亀石征一郎 
北川恵一 サブ
岡部正純 
滝島孝二 佐伯
佐藤晟也 早田
関山耕司 千葉
久地明 三木
沢田実 須藤
小林裕子 ジプシー・サリー
由利徹 梅川三五郎
志摩栄 立会人い
内藤勝次郎 立会人ろ
八名信夫 立会人は
藤山竜一 今泉
大東良 高島
滝謙太郎 花崎新聞社長
金子澄江 花崎新聞社女事務員
大野広高 質屋の親爺
伊藤慶子 昌子
秋山敏 バスの乗客
日尾孝司 岩永組の乾分A
山の内修 岩永組の乾分B
賀川晴男 岩永組の乾分C

解説

「狙い射ち無頼漢」の直居欽哉と横山保朗が共同で脚本を執筆、「第八空挺部隊 壮烈鬼隊長」の小林恒夫が監督したアクションもの。撮影は「裏切者は地獄だぜ」の西川庄衛。

あらすじ

長崎市、ある料亭で土地のやくざ香取組と亀田組の手打式が行われていた。四年前、倉田組幹部を刺殺した香取組代貸小木曽俊介が出所したのを機に、顔役の岩永が仲に入ったのである。だがこれは、近々新設予定の市民体育館に香取組の持つ興業権を狙って、倉田が岩永とうった大芝居なのである。刑務所暮しは俊介を誠実な男に変えていた。そんな彼を亡き香取組々長の娘陽子は好ましく思うのだが、留守を預かっていた弟分の影山には面白くない。組を思ってやっているつもりの恐喝やイカサマ賭博など、ことごとく邪魔するばかりか、頻繁におこる倉田組との争いも一向に手を出さない。背いた者には俊介の鉄拳が飛んだ。県会議員尾形の囲い者亜矢子は影山の情婦でもあった。体育館の利権を横取しようと策する影山は、倉田組が体育館のこけら落しにボクシングの興業をするという情報を掴んだ。尾形と亜矢子の密会をカメラに納め、これをネタに利権書を手に入れた。だが意気揚揚と引上げた影山を待っていたのは俊介の鉄拳だ。格闘する二人の間に割って入った陽子は影山をかばった。俊介は陽子と影山の関係に気付き逃げるようにその場を去った。影山は写真を岩永の所へ持ち込むが、奥から現われた尾形と亜矢子を見て総てが無駄となったことを知った。岩永は陽子と俊介の言伝てと偽り利権書を体育館に届けさせ、彰山と優子の偽装心中を策したが、影山は隙をみつけて陽子を逃がした。ヤケ酒をあおる俊介の許へ陽子が走り込んだ。体育館のリングの上で、影山は死んでいた。遺体を仏前に横たえた俊介は、長押の槍をはずし「香取組も今日限りだ、皆あすから真面目に働け」と一言、狂ったように留める陽子をふりきって独り死地へ赴いたのである。

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    高倉健さん、、

    やっぱりこの頃から高倉健さんは存在感抜群だった!
    千葉真一が、劇団ひとりみたいな顔していた(笑)


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    登録日 2018/11/17

    評点 55


    鑑賞方法 映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


    そんな街に誰がした

    地方都市の公共事業をめぐって、新旧ヤクザの利権争いという、任侠映画では定番の状況のストーリー構成になっています。
    健さんが4年ぶりに出所してきて、落ち目の香取組に戻ると、かつての縄張りは新興ヤクザ倉田組に食い荒らされ無残な状況で、組員も覇気がなく衰退の一途で、足元を見られたように、体育館の建設に伴う利権も倉田組に持っていかれそうになる。

    議員や警察官をも巻き込んでの癒着構造は、当たり前とは言えないまでも、実際にあったのは間違いなく、今で言う反社会的勢力ではなく、権力支援裏システムだったと、自他共に認めていた時代背景があったのだろうと思います。

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    鑑賞方法 映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


    東映任侠の曙

    ラピュタ阿佐ヶ谷の東映東京撮影所特集、小林恒夫の「暴力街」を初めて観ましたが、冒頭、高倉健さんが代貸を務める組と佐藤慶が組長の組の二つの手打ち式の様子を、細かな手順まで描いており、洋服組が殆どを占める中で健さんはほぼ終始一貫して着流しで通しており、これが「人生劇場 飛車角」より1週前に公開されているというのですから、なるほどこちらを東映任侠映画の第一作と言うことも可能かと思える一方、“義理と人情を秤に掛けりゃ義理が重たい男の世界”と歌われた世界観は、この映画では未完成ですから、着流し・ヤクザ組織・兄貴分と弟分・新興ヤクザと旧来の任侠道を守るヤクザの対立、といった形式面だけでこの映画を東映任侠映画の嚆矢だと断言するのは早計ということになるのでしょう。
    刑務所から出てきた組代貸の健さんが、弟分・江原真二郎の撥ね返りぶり(組が持つ小屋で公演しているストリッパーたちへの売春斡旋と買春客・藤山竜一への恐喝、敵対する佐藤慶とツルむ県会議員・三島雅夫の妾・筑波久子へのチョッカイ出し、等)に難渋し、何度も警告を発していたにも関わらず、佐藤の組が建設中の市民体育館の現場へ江原が殴り込みを掛け(この殴り込みは、作劇上からも強引過ぎましたが)、それに伴って警察の介入を招いた際は、ついに健さんの怒りが爆発して、江原に対して激しい鉄拳制裁が下されますが、その直後の場面で、殴った健さんと殴られた江原が仲良く酒を酌み交わしていて、“生まれた時は別々でも死ぬ時は一緒だと誓い合った兄弟だから”などと語り合っている場面は、その後に作られる東映任侠映画の雛型を形成しているように思えなくもありません。
    しかし、その健さんと江原真二郎の“兄弟の契り”の直後、健さんが仄かに想いを寄せている亡き組長の娘・三田佳子と対面すると、突然健さんが“どこかでお茶でも飲みませんか”とデートに誘い、誘った先の店で恋人たちがあちらこちらでキッスを交わしているのを見ると、バツの悪そうな健さんと三田佳子はあたふたと店を出て公園らしき中を散歩し、やおら健さんが“ここで歌ってくれませんか、そうすれば自分が踊ります”などと言い出し、三田佳子は義大夫節だか小唄だかを歌い始めると、健さんが宣言通り日本舞踊を始める場面は、少なくとも東映任侠映画のパターンからは大きく外れるものと思われ、違和感を覚えました。
    このあと、健さんが刑事・殿山泰司と一緒にいるところに、健さんのことを亡き父の仇と狙う千葉真一(佐藤慶の組の若者)が斬り込みに来る場面も、わざわざ刑事の前で斬り込むこともなかろうに、という違和感が拭えませんでしたし、県会議員・三島雅夫と妾・筑波久子がベッドインしている最中に江原真二郎が飛び込んで三島を脅すための写真を撮る場面も、あまりにもやり方が露骨過ぎるゆえ、もっと隠し撮りを狙うとか方法があるのではないかと、これまた違和感を拭えませんでした。
    ことほど左様に、後の東映任侠映画を形作る細部の片鱗は、この映画の中にちりばめられているものの、細部は拡散するばかりで、東映任侠的な義理人情の世界に凝縮してゆかないのであり、東京撮影所がそうした義理人情色に染められるのは、俊藤浩滋がやって来てからということになるのでしょうか。


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    評点 63


    鑑賞方法 映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


    真の敵は内部にあり

    小林恒夫は任侠映画を撮っていないが、本作は翌年から量産される東映任侠映画に影響を与えたと思われる。冒頭の手打ち式の丁寧な描写。利権争いはほとんどの任侠映画の構想の原因になる。しかも縄張り争いのようでいて、真の敵は内部にいるのだ。獅子身中の虫のようでいて、組のために悪辣な手を使う江原。みごとな人間描写だ。