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偉大なるX

  • いだいなるえっくす
  • ----
  • ----


  • 平均評点

    53.2点(5人)

  • 観たひと

    8

  • 観たいひと

    4

  • レビューの数

    2

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1948
公開年月日 1948/5/7
上映時間 82分
製作会社 松竹大船
配給 松竹・大船
レイティング
アスペクト比
カラー/サイズ モノクロ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督大庭秀雄 
脚本新藤兼人 
原案岡田日出男 
製作細谷辰雄 
撮影生方敏夫 
美術森幹男 
音楽斎藤一郎 
録音妹尾芳三郎 
照明田村晃雄 

キャスト

出演宇佐美淳 文夫
清水一郎 裕吉
津島恵子 千代
杉村春子 タカ
逢初夢子 光枝
殿山泰司 松下
三津田健 関川
若水絹子 関川の妻
賀原夏子 美惠
三井秀男 吉岡
神田隆 社会部長
村上冬樹 警部
青山杉作 神経病の博士
安部徹 怪盗X
増田順二 アナウンサー

解説

製作は「シミキンの結婚選手」「旅裝」の細谷辰雄で、岡田日出男の原案から「安城家の舞踏会」「誘惑(1948)」「噂の男」の新藤兼人が脚本を書き「最後の鉄腕」以来の大庭秀雄の監督。カメラは「安城家の舞踏会」「誘惑(1948)」の生方敏夫が担当した。主演は「愛情十字路」「受胎」の宇佐美淳「安城家の舞踏会」「われ泣きぬれて」の津島恵子で、それに「旅裝」の清水一郎「手をつなぐ子等(1948)」(大映)「誘惑(1948)」の杉村春子、そのほか逢初夢子、殿山泰司らが出演する。

あらすじ

売れない小説を書いてアパート内の笑い者にされている丸木文夫は混濁の世の中を立て直す「偉大なるX」を信じて、同じくこのアパートに転がりこんできた貧乏画家の裕吉とともにX運動をはじめるが、どこへ行っても狂人の寝言として相手にされない。管理人の娘の千代とダンサーに食わせてもらっている失業者の松下だけが文夫の説を支持したが、あとは「犯罪のない社会」も「平和国家」も信ぜず混濁の世の中に混濁の生き方をつづけて行こうとするものばかりだ。放送局の街頭録音に登場したことから「偉大なるX」は新聞種となり、これに対抗する怪盗Xなるものも東京に現われて、両極端に立つ二つのXはセンセイショナルな話題となった。文夫はX氏を自分の方から誘い出そうとして日比谷でX氏講演会をひらくことにした。警察では空想の人物で世の中をまどわすものとして文夫たちを召喚し、精神病者と鑑定されたが、独房で文夫と語って何ものかを感じた署長の計らいで釈放され、予定の如く講演会は開かれた。「偉大なるX」を信じるものとちょう笑する者の大群衆に取りまかれた日比谷に刻々と開会時間は迫る。--と、定刻、偉大なるX氏は万雷の拍手のうちに出現、敗こ日本の立て直しは日本人個々の胸のうちにある「偉大なるX」の発揚にあると絶叫し、多大の感銘のうちに降壇、いずくともなく消え失せた。一方この会場へX氏の精神運動を笑わんとして来た怪盗Xは警官隊に捕えられる。その夜、文夫と千代は語った。「偉大なるX氏は署長だったんだね」「だれでもいいわ。偉大なるXはみんなの胸に生まれて育ってゆくもの」。やがて偉大なる首途の朝が二人の前に、いや混濁の世の中に訪れてくることだろう。

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  • 鑑賞日 2014/04/17

    登録日 2014/04/17

    評点 55


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


    ”偉大なるX”も”怪盗X”も要りません。

    歴史上、それこそ、偉大だとされる”X”は何人もいましたが、真に偉大な人はそのうちどれくらいいたでしょう・・・?
    だいたいは、権力を手に入れて私利私欲に走るか、自分勝手な妄想で人民を不幸に陥れた”英雄・王・指導者”ばかりです。
    私が真に偉大だと思えるのは、レーニン、カストロとゲバラ、マンデラ、ガンジー、リンカーンぐらいでしょうか・・・。
    それに比べ、口ではいいことを言いながらとんでもない蛮行を働いたのは、ヒトラーをはじめ、ここでは書ききれないほどの人物が頭に浮かんできます。麻原彰晃なんていうのもいましたね。

    民主主義にリーダーは必要ですが、カリスマ的な英雄など、わたしはいないほうがいいと思います。


  • 鑑賞日 2013/10/28

    登録日 2013/10/30

    評点 50


    鑑賞方法 テレビ/有料放送/WOWOW 


    笠智衆も出演。主人公は丸木ではなく九木(くき)。

     覆面姿の怪盗も登場したりで、サスペンス的な面白さもある作品。
     現実的には、現実性のない理想論、ましてや文化人が専門外の政治の世界に出しゃばって講釈を垂れるなんてとんでもないこと。
     圧政や大量殺人が、革命などの美名の元に行われたという数々の歴史上の実例を思えば、主人公の主張は無邪気過ぎる。
     でも本作の場合は、終戦直後のすさんだ世相という背景があっての、理想を高く持つことを訴えるストーリーなのかもしれない。

     不道徳さを表すイメージショットの中に、ストリッパーのバストトップが露なカットがあるのだが、思い付く限りでは日本最古。