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鑑賞日 2025/04/07  登録日 2025/04/07  評点 70点 

鑑賞方法 映画館/千葉県/キネマ旬報シアター(旧TKPシアター柏) 
3D/字幕 -/-
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一見、多くの人がいい男というイメージで誤解していると町山智浩氏が解説していた浅野忠信。実はだらし無くいい加減な役どころが結構多い。いつも誰かを裏切っている。
本作の深瀬昌久にピッタリだ。
作品は芸術家あるある物語のように、酒とタバコとクスリ、愛する人との出会いと別れ、父親との確執を、ちょっと不気味な造形の鴉を先導役と心の声として展開する。村上春樹のカエルくんのようだ。
鴉は深瀬昌久であり、深瀬昌久は鴉である由。
深瀬昌久は不詳であったが、ヨーロッパ人から見る日本人芸術家はこう見えるのだろうか。
破滅型だが無常の精神性を持っているようでもあり、日本人の魂たる小刀で切腹もしそう。持たせたら危険なのは分かっているのに。
映像は写真家が主題だからか監督の狙いか、レトロな昭和のテイスト。音楽も当時の日本の歌謡曲。
ラスト、黒のオリンパスで黒尽くめ衣装の瀧内公美もやはりカラスだったといったところか。
さすがに深瀬昌久親子は酒の飲み過ぎだと思う。