とある小国に、謎に包まれた“ゾーン”と呼ばれる地域があった。立入禁止になっていたが、そこには、人間にとって一番大切な望みがかなえられる“部屋”があるというのだ。そして“ゾーン”に踏み込むという大胆な行動をとる者が出現した。案内役はストーカー(アレクサンドル・カイダノフスキー)と呼ばれている男だ。止める妻(アリーサ・フレインドリフ)を説得し、今“ゾーン”へと出発するストーカー。作家(アナトリー・ソロニーツィン)と教授(ニコライ・グリニコ)の二人と待ち合わせて“ゾーン”に向かう三人。境界地帯に待機していた警備兵の銃弾をくぐり“ゾーン”への侵入を果たす三人。そこにはこの“ゾーン”を探るためにこれまでに送り込まれた軍隊の戦車や人間の死骸が無残にさらされている。水に溢れた“乾燥室”を通り“内挽き器”という恐しいトンネルをくぐり、ついに“部屋”にたどりついた。しかし、踏み込む瞬間、教授が、自分で造った爆弾を取り出し、“部屋”が犯罪者に利用されることを避けるために、“ゾーン”爆破を目的としていたことを告白した。“ゾーン”を支えに生きてきたストーカーはその爆弾を取りあげようする。そのストーカーの態度に疑問を感じる作家。彼ら自身“部屋”に対する考えが、徐々に変化をみせる。“部屋”は、いったい彼らにとって、いかなるものであったのだろうか。自ら自身にもわからないのである。