今西貴子は商事会社に勤めるエリートサラリーマンの夫と、何の不自由もない生活を送っていた。夫は海外出張が多く今日もニューヨークに旅立つ夫の鞄を会社に届けるのだった。帰宅途中、貴子はお茶の師匠で鎌倉に住む令子と偶然出会う。その夜、貴子は令子の家を訪ね、茶会に参加した。変哲のない様子で始まった茶会に、突然船員数人が現れ、一人の婦人を犯し始める。他の客は何事もないかのように、平然と茶を飲んでいた。茶会も終わり、客のいなくなった部屋で、令子は貴子を愛撫していく。翌朝、貴子が帰ろうとすると、令子は毎週火曜日の夜に秘密の茶会が開かれている事を告げた。それから一週間後の火曜日に貴子は、帰国しながら会社に行くので帰れないという夫の連絡を受け、令子の家へ向かう。茶会が始まると、着流しの数人のやくざが貴子を襲ってきた。それからも貴子は夫を騙し、茶会へ通い続ける。ある日、貴子は夫の上司である京極部長と茶会で知り合う。やがて、夫・今西は京極部長の後押しで昇進したものの、貴子の様子が異常な事に気づき、令子を訪ねた。今西が訪ねた時、令子の家では茶会が開かれていた。今西はそこで、貴子と京極部長が抱き合う姿を見てしまう。茫然と見つめる今西に令子が近寄ってくる。すべてを悟って今西は令子と激しく愛し合う。夫婦でありながら、互いに他の相手と抱き合っているその光景は、まるで、異常な世界の地獄絵のようであった。