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書を捨てよ町へ出よう

  • しょをすてよまちへでよう
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  • 平均評点

    68.7点(147人)

  • 観たひと

    262

  • 観たいひと

    25

  • レビューの数

    22

基本情報

ジャンル ミュージカル
製作国 日本
製作年 1971
公開年月日 1971/4/24
上映時間 137分
製作会社 人力飛行機プロ=日本ATG
配給 日本ATG
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

出演佐々木英明 
斎藤正治 
小林由起子 
平泉征 
森めぐみ 彼女
丸山明宏 地獄のマヤ
新高恵子 娼婦みどり
浅川マキ 階段の娼婦
鈴木いづみ 女医
J・A・シーザー 長髪詩人
川村都 ダンス教師
クニ河内 飛行機三兄弟
チト河内 飛行機三兄弟
川筋哲郎 飛行機三兄弟
下馬二五七 隣の男
昭和精吾 サッカー部主将
狼情次 タックル
原本由起夫 にんじん
島田和明 猛牛
虫明亜呂無 友を求む中年男
島内三秀 友を求む中年男
桝田隆治 友を求む中年男

解説

「演劇実験室「天井桟敷」」が全国各地で百数十回以上上演した同名ドキュメンタリー・ミュージカルの映画化で原作は寺山修司の同名エッセイ集。寺山修司は昨年、16ミリ実験映画「トマトケチャップ皇帝」を作り、この作品では製作・原作・脚本・監督の四役を担当している。撮影は写真家で、映画撮影は初めての鋤田正義が当り、仙元誠三がこれを補佐している。

あらすじ

“映画の中には、何もないのだ。さあ、外の空気を吸いに出てゆきたまえ”というセリフでこの映画は始まる。主人公の「私」の名前は北村勝。しかし誰も私の名を知らない。月給二万八千円のプレス工の「私」は、ときどき人力飛行機で空を飛ぶ幻想にひたる。「私」の家族は五年前に一家そろって家出してきた。万引きぐせのあるおばあちゃん。もと陸軍上等兵、もと屋台ラーメン屋、いま無職、48歳になってもまだオナニーを止められない親父。ほとんど口をきかず、ウサギを偏愛している妹セツ。--いまは、高田馬場の家畜小舎みたいなアパートに住んでいる。「私」は、ある学校のサッカー部の「彼」を、尊敬している。「彼」は「私」のことを、一人前の男にしてやるといって、元赤線の娼婦みどりのところへ連れていった。全裸のみどりの愛撫をうけながら、妹とお医者さんごっこをしたこと、女医に乳房を押しつけられたことなど少年時代のことを想い出したが……いつのまにか、「私」は娼婦の部屋から、はだしで逃げ出していた。おばあちゃんは、隣りの部屋の金さんから、セツの、ウサギの可愛がり方が異常だといわれ、金さんにウサギを殺させる。これを知ったセツは大変なショックをうけ、家を飛び出し、一晩中表をさまよい歩いたあげく、サッカー部の脱衣所にさまよい込み「彼」をふくむ部員たちから輪姦される。セツを追ってきた「私」は、セツと「私」が兄妹だと知らない彼らから輪姦の仲間にいれてやるといわれ、口ごもりながら辞退する。おばあちゃんは養老院に入れられることを嫌って家出する。「私」は、ぐうたらな親父を立ち直らせようと思い、ラーメンの屋台車を手に入れることを「彼」に頼む。一方、もと兵隊だった親父は、最近、傷痍軍人の幻影につきまとわれている。故る日、「彼」のアパートで、「彼」と彼女が愛し合うのを見るが、二人は「私」に“三人でしよう”と誘う。しかし、「私」はどうしても彼等の世界に入り込むことができず人力飛行機や娼婦の部屋で娼婦に迫られる、幻想の世界をさまよう。「私」は、強くなりたいと思う。たとえば、彼のように! しかし、その「彼」は、セツと同棲するといいだす。「彼」が語っていた“新家族”は、どこへ消えてしまったのか……。結婚、3DK、カラーテレビ、片隅の幸福「私」は胸に怒りが溢れてきた。「彼」が手に入れた屋台車は盗品だった。「私」は刑事に手錠をかけられ、連行される。そして「私」は映画の中の「演技」の私に訣別する。

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