ロサンゼルス。リリー(アンジェリカ・ヒューストン)は競馬のノミ行為を行ない、14歳しか違わないその息子のロイ(ジョン・キューザック)はバーテンダー相手の詐欺をくり返し、恋人マイラ(アネット・ベニング)は色仕掛けでまがい物の宝石を売りつけていた。生き方、手口こそ違え、3人はグリフター(詐欺師)だった。ロイがバーテンダーに詐欺を見破られ、腹にパンチを見舞われた次の日、リリーが8年ぶりに息子を訪ねてきたが、彼女の目の前でロイは倒れ病院に運ばれる。リリーは病院へ寄ったために賭けるべきレースに遅れ、大損したボスのボーボー(パット・ヒングル)は彼女に制裁を加えた。一方退院したロイはマイラを連れてサンディエゴまでの汽車の旅を楽しむ。車中で彼はマイラから彼女が10年前伝説的な詐欺師コールと行なっていたコン・ゲーム(信用詐欺)を一緒にやろうと持ちかけられるが、他人と組むなという昔の忠告を思い出し、誘いを断わる。マイラはロイの弱腰はリリーが原因だと逆恨みし、リリーが大金を車のトランクに貯めこんでいることをタレ込む。そのためリリーは組織に追われ、モーテルに逃げ込むが、追ってきたマイラともみあっているうちにリリーは彼女を撃ち殺してしまう。リリーはマイラになりすまし、ロイもその事に気づきながらもマイラの死体をリリーだと警察に言う。ロイが部屋に戻ると、リリーが彼の大金を持って逃げようとしていた。彼女はヒステリックになっており、誤って息子も殺してしまう。気も狂わんばかりに泣き崩れながらも、リリーは血で赤く染まった札束をかき集め、あてもなく黄昏の街に姿を消していった。