長野県の小さな町に暮らす中学2年生のサダトモ、テツヤ、周二は、“人間グラフ”と名付けた評価表をつけている厳格な担任教師・小林から、毎日、人間にも満たないクズと言われている悪ガキ3人組。ある日、万引きしたことが小林にバレた彼らは、各自原稿用紙30枚の反省文を書くように命じられる。ところが、“僕は玉ネギ”と題して書かれたサダトモの反省文が小林から思わぬ評価を受け、文化祭の意見文発表会でそれを読む栄誉を与えられてしまう。また、それに刺激されたテツヤの反省文も小林に認められる。しかし、小林に反感を抱くサダトモは「クズでいいです」と小林に言い放ち、それを川へ捨ててしまった。一方、いつまで経っても反省文の書けない周二は、他の方法で小林に認められようとするがうまくいかない。思い悩んだ末、彼はサダトモとテツヤの目の前で、川へ飛び込むのだった。周二の捜索は夜を徹して行われた。だが、とうとう彼の遺体はあがらなかった。周二の死に直面し、自分たちの行動を見つめ直すサダトモとテツヤ。それから、ふたりは一緒に遊ばなくなった。そして20年後。テツヤは釣りをしていた川で流され死亡、サダトモは東京で漫画家になった。