妻・公美子と恋愛結婚して7年。平穏な生活を送る隆一の前に、ある夜、小原幾子という美しい人妻が現れた。彼女は、夫・英介と公美子の不倫を隆一に告白し、その仕返しに彼と関係を結びたいと迫った。初めは信じられない隆一であったが、やがて彼女と深い関係に落ちていく。そして遂に、妻への嫉妬は殺意へと変わり、幾子に言われるがままに生命保険の受取人名義を妻から彼女に書き換えた隆一は、英介を犯人に見せかける工作をして公美子を殺害する。ところが、それからすぐに幾子との連絡が途絶えた。実は、小原夫婦はそれぞれ全く同じ手口で隆一と公美子に接近し、どちらかがどちらかを殺害するよう仕向け、殺された方の保険金を奪うという新手の詐欺師だったのだ。しかし時既に遅し、隆一がそれに気づいたのは警察に逮捕される直前だった……その時、隆一はハッとして目覚める。全ては、雨宿りに立ち寄ったバーで酒に酔った彼の夢だったのだ。安堵して、家路を急ぐ隆一。だが、彼は出迎えた公美子に殺されてしまう!