アメリカ政府のもとで秘密工作の仕事に携わってきたブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)は、今は引退してカリフォルニアで孤独な毎日を過ごしている。そんな彼の唯一の願いは、ずっと疎遠だったひとり娘キム(マギー・グレイス)との絆を修復することだった。別れた妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)の再婚相手である資産家と一緒に暮らしているキムももう17歳。親友のアマンダとふたりでパリに行きたいというキムの訴えを、ブライアンは一度は頑なに却下するが、娘の喜ぶ姿を見たいという親心から結局許してしまう。だが、ブライアンの不安は最悪の形で現実のものとなった。キムとアマンダが滞在するパリのアパルトマンに、突然謎の一味が乱入。バスルームにいたキムはブライアンと携帯で話している最中で、窓越しにアマンダが拉致される光景を目撃する。ブライアンは彼女を励まし、一味の人数や特徴を聞きだすが、やがて彼女の凄まじい絶叫を聞く。自らの手で娘の奪還を誓ったブライアンは、通話の音声から犯人一味はパリで勢力を拡大しているアルバニア系の人身売買マフィアであることをつきとめる。これまでの事例によると、事件発生から96時間が過ぎると被害者は救出不可能という絶望的なデータがはじき出され、ブライアンはレノーアの夫のプライベート・ジェット機で急遽パリへ飛ぶ。まず犯行現場で見つけたキムの壊れた携帯電話のメモリーをチェックし、一味の手先である青年を特定。さらにパリ警察の刑事から組織の縄張りを聞き出したブライアンは、秘かに売春が行なわれている工事現場へと向かった。キムのデニム・ジャケットを所持していた少女の証言から、拉致グループの隠れ家を割り出すがそこにキムの姿はなく、麻薬中毒で息絶えたアマンダの死体を発見する。焦りを募らせるブライアンはなおも猛然とパリの裏社会の奥深くへと身を投じていくが、キムの救出可能なタイムリミットは刻一刻と迫っていた……。