アメリカ大統領選を控えた2008年秋、ニューヨーク。街の人々は9月から始まった経済破綻の話題で持ち切りだった。高級エスコートのチェルシー(サーシャ・グレイ)はセックスだけでなく、本物の恋人と過ごすような経験を提供することで、1時間2000ドルを稼いでいる。彼女は中締めを通さず、自分でビジネスをコントロールする経営者でもあるという、新しい売春ビジネスの世界で揺るぎない地位を築いていた。チェルシーは顧客たちの理想のガールフレンドを演じるために、最先端のファッションに身を包み、日々自分を磨くための自己投資を怠らない。経済恐慌の予感が迫るなか、彼女のビジネスは順調だった。チェルシーは、彼女の仕事を理解する恋人のクリス(クリス・サントス)と、高級アパートで同棲している。チェルシーはさらにビジネスを発展させるためにウェブサイトを立ち上げ、エロチック鑑定家として影響力のある評論家の推薦文を貰い、検索サイトで名前がトップに出るよう、方法を考える。クリスはエリート相手のスポーツジムでパーソナル・トレーナーをしているが、時給125ドルのこの仕事に行き詰まりを感じ始めていた。クリスは顧客から、男性だけで行くラスヴェガス旅行に誘われる。クリスがそこのことをチェルシーに打ち明けると、2人の関係はぎくしゃくし始める。そんなある日、チェルシーがバイブルと仰ぐ人間学の本で、相性がぴったりだと書かれている男性客から電話がある。