深い森に囲まれた高い塔の上に暮らすラプンツェル(声:マンディ・ムーア)は、母親から「塔の外は“恐ろしい世界”だから決して出てはならない」と言われ続け、18年間一度も塔の外に出たことがなく、母親以外の人間にも会ったことがない。しかし、好奇心旺盛なラプンツェルは、塔の外の世界を見たいといつも願っていた。黄金色に輝く驚くほど長い髪を持つ彼女は、その髪を自由自在に操り、ある時は高いものを取るロープ代わりに、またある時は母親が塔を上り下りするエレベーターとして使用していた。そんな彼女の楽しみは、毎年自分の誕生日に遠くの空に浮かぶ神秘的な“灯り”を見ること。その不思議な光に魅了されたラプンツェルは、成長するにつれ、その正体を確かめたい気持ちが高まっていった。18歳になる誕生日の前日、ラプンツェルはその思いを母親に伝えるが、いままで以上に厳しく険しい口調で塔の外に出ることを禁じられる。そんな時、お尋ね者の大泥棒フリン(ザカリー・レヴィ)が追手を逃れて塔に侵入、ラプンツェルは彼を“魔法の髪”を狙う悪人だと考え、長い髪を巧みに使って捕らえてしまう。そしてフリンが盗んだ王冠を取り上げ、交換条件として“灯り”の場所まで案内させることに……。初めて塔の外に出たラプンツェル。そこは、母が言うような恐ろしい世界ではなく、美しい自然にあふれ、街にはたくさんの人々が楽しそうに暮らしていた。フリンとふたりで旅を続け、いくつもの危機を乗り越えていくうちに、ラプンツェルの心に淡い恋が芽生えていく。だがその旅の先には、彼女自身の秘密を解き明かす、思いもよらぬ運命が待ち受けていた……。