人には泥の子と日の子とがある。主人公の青年は意志薄弱。泥の子と日の子との中間にある。女主人公の娘はともすれば自ら堕落の淵に沈もうとする自棄的な心持に捉われている彼らは小さい狐児と一緒に泥の港から石畳の町に来る。女の美貌を見たある遊び人は三人に部屋だけを借してやる。青年は職を求めて歩いたが職はない。狐児は餓じいと言う。娘は決心して我身を売ろうとする。ある紳士が相談に乗ろうと言う。しかし娘は肉を売るにはあまり青年を愛している。拒絶された紳士は孤児に金を与えて去る。遊び人は自ら口説くつもりで皆を連れて郊外に行く。孤児のことから青年と遊び人とは喧嘩を始め遂に青年は勝つ。彼は自ら勝つことが出来たのだ。彼は自信を得た。彼は娘と共に力強く歩く。日の子等は進んで行く。