アルフィ(アンソニー・ホプキンス)とヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)はおしどり夫婦だった。しかし、ある夜、ベッドで死の恐怖に襲われたアルフィが若さを取り戻そうと猛特訓に励み、ついに家を出て行ってしまう。ショックで憔悴したヘレナは睡眠薬で自殺未遂を起こし、一人娘サリー(ナオミ・ワッツ)の世話に。さらにクリスタル(ポーリン・コリンズ)という怪しい占い師の元に通い始める。サリーの夫ロイ(ジョシュ・ブローリン)は小説家だが、デビュー作以降スランプに陥っていた。子作りにも消極的なロイにサリーの苛立ちは募る。やむなくロンドン市内のアートギャラリーで働き始めたサリーは、オーナーで既婚者のグレッグ(アントニオ・バンデラス)に惹かれ、彼と歩む未来を妄想し始める。ロイは友人ヘンリーから初めて書いた小説を読んでほしいと頼まれるが、それは並外れた才能がみなぎるものだった。ロイは、向かいのアパートに引っ越してきたエキゾチックな美女ディア(フリーダ・ピント)を、窓越しに眺めることを心の慰めにするようになる。そんなある日、アルフィが自称・女優のシャーメイン(ルーシー・パンチ)という若い女性と再婚すると言い出す。実はシャーメインの正体はコールガールで、彼女を買ったアルフィが抜群のベッド・テクニックで骨抜きにされたのだった。ある雨の日、ロイはディアをランチに誘い出すことに成功し、恋人との結婚に不安を抱く彼女を口説く。仕事帰りにグレッグとオペラを鑑賞したサリーは、彼が妻と上手くいっていないことを打ち明けられる。クリスタルのインチキ予言に心酔するヘレナは、オカルト系ショップを営むジョナサン(ロジャー・アシュトン=グリフィス)と出会い、意気投合。やがて、シャーメインの浪費癖のためにアルフィは困窮し、グレッグが妻を捨てるというのはサリーの思い違いであることがわかる。また、ディアの結婚を阻止したロイは、交通事故に遭ったヘンリーの小説を自分のものにしようとして泥沼にはまり……。