最盛期に28%の視聴率を誇ったUBSのビール(ピーター・フィンチ)のイブニング・ニュースも今や12%という低落。1%の伸びが年200万ドルの増収となるTV界にあって、これは致命的な敗退を意味する。ましてそれがネットワークの顔の報道番組となればなおさらだ。これが直接の引金となり、ジェンセン(ネッド・ビーティ)率いるCCAがUBS乗取りを果たし、創立者は会長に追いやられ、CCAより新しい社長が就任した。報道部長マックス(ウィリアム・ホールデン)はそんなビールに番組解任を通告する。翌日、ビールは自分が辞めさせられる事、さらに自殺予告までを本番中にしゃべり、マックス達をあわてさせた。番組がオンエアされた。八方破れの暴言に視聴率は27%と上がった。野心家で報道部大改革以来クローズアップされているダイアナ(フェイ・ダナウェイ)は反応し、ビールを現代の偽善と戦う予言者として、再び売り出しを図ろうとした。ある雨の日、突然生本番中に入りこんだビールの社会不満の言動が大ヒット。次々にかかってくる問い合せの電話。金脈を掘り当てた喜びのダイアナ。新しい『ビール・ショー』は人気を博し、48%の大台へ。真に史上画期的な報道番組だ。ダイアナのアイデアはエスカレートする。次は過激派グループと契約し、ビールをからませた衝撃シリーズ。ダイアナの狙いはズバリ当った。UBS年次総会で認められる彼女。だが成功もつかの間、彼女達の足元が崩れ始めた。現代の予言者として過激化するビールが、UBSの親会社CCAを非難しだしたのだ。当然ジェンセンは、ビールの言動変更を迫った。翌週、ビールはジェンセンの理論を滔々とぶつ。だが低下する視聴率。ダイアナと社長はあわてた。なんとかジェンセンのお気に入りロボットとなったビールを番組から降ろさなくては。切羽詰まった彼女らが最後にとった手段は、想像を絶する凄まじいものだった。