オクラホマ国道を刑務所を仮釈放となった男が歩いてくる。トム・ジョード(ヘンリー・フォンダ)だ。彼は運転手に頼んでトラックに便乗させてもらう。運転手は遠回しにトムの素性を探る。「俺は刑務所にいたんだ、人殺しでな」トムは捨てぜりふを残しトラックを降りた。家の近くで元説教師のケーシー(ジョン・キャラダイン)に逢い、行動を共にする。彼らは砂塵の中をジョード家へつく。が、空き家になっていた。奥をのぞくとミューリイがいた。トムはジョード一家がジョン伯父の家へ移ったと知る。ジョード家は先祖代々からこの土地に住んでいたが、猛烈な砂嵐のため畑の収穫がなく土地会社に奪われたのだ。ジョン伯父の家でトムは4年ぶりに母(ジェーン・ダーウェル)と抱擁した。翌朝ジョード一家は中古トラックに家財道具を積みカリフォルニアへ出発した。ケーシーも一緒だった。トラックは炎天下の国道66号線を西へ西へと走り続けた。チェコタ、オクラホマシティ、ベタニーを過ぎた。過酷な旅の途中、祖父は永遠の眠りについた。葬式の費用がないので身内の者が埋葬した。カリフォルニアへ入り祖母も死んだ。長い旅を経て、一行はようやくフーヴァヴィル移民キャンプについた。翌日、賃金のピンハネをする労働ブローカーと労働者の争いが起こった。トムとケーシーは労働者を逃がした。ケーシーは1人で罪をかぶり保安官に連行された。ジョード一家は農場のスモモもぎをして働いた。住まいも与えられた。一方、ケーシーは保安官たちにストライキの首謀者と思われていた。川で乱闘が始まりケーシーは殺された。トムはケーシーを殺した男を殺し、自分も顔に傷を負った。保安官らは顔に傷のある男を捜している。やむなくジョード一家は農園を逃げ出した。トラックは走り続け国営の農務省キャンプに入った。キャンプ代は週1ドル、母は生活の設備がととのい清潔であることを喜ぶ。だが付近の農場のボスは国営農場の賃金がよいので快く思わない。自分たちの労務者を安く使えないからだ。ある夜、ボスたちは暴力団を使ってキャンプを焼き払おうと計画する。しかし、トムはキャンプ自治会の人々に協力してこの計画を未然に防いだ。トムは仮釈放で州外へ出たので一同に迷惑をかけるのを恐れ1人立ち去る。母はトムを暗闇の中に見送った。翌朝ジョード一家は綿つみの仕事に出発する。父、母、アル、ジョン伯父、2人の子供とロザシャーン。ジョード一家もこれだけになってしまった。夫コニーに置き去りにされて以来ロザシャーンは抜け殻のようになってしまった。そして死産--若いからまた子供を産めるよと母は慰める。ジョード一家のトラックはアルが運転、路傍の立て札は<雇人不要仕事なし>。トラックは快速に走り続ける。