イスタンブールで要人警護の職務を終えた元CIA秘密工作員ブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)は、ホテルのロビーで元妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)と娘キム(マギー・グレイス)を迎え入れる。彼の願いはこの休暇で家族の絆を完全修復することだった。だが翌日、イスタンブールの名所のバザールに二人で出かけたブライアンとレノーアに、不気味な影が忍び寄る。2年前、パリでブライアンに息子たちを殺害され、怒りに燃える初老のアルバニア人、ムラド(ラデ・シェルベッジア)が大勢の手下を引き連れ、復讐計画を企てていたのだ。不審な尾行車を察知したブライアンは、ホテルに戻るように耳打ちしたレノーアをバザールの入口で下ろし、一味との怒涛のカーチェイス、そして激烈な乱闘に身を投じていく。しかしバザールの迷宮のような路地で立ち往生したレノーアを人質に取られ、彼女の身を案じて抵抗をやめたブライアンは、ホテルのプールにいるキムにその場所を離れ、ブライアンの部屋に隠れるよう携帯で連絡する。レノーアとともに車に乗せられたブライアンは、頭に麻袋を被せられて視界は完全に失われていたが、時間をカウントし、車の進行方向や速度、周囲の物音をくまなくチェック、自分たちがどこに連れて行かれるかを分析していた。薄暗い地下室に監禁されたブライアンは、隠し持っていた緊急用の超小型電話を取り出し、からくも追っ手から逃れて身を潜めていたキムにアメリカ大使館に避難するように告げるが、キムは危機に陥った両親を助けたい一心で大使館行きを拒絶、ブライアンの指示を仰ぐ。そんな娘にブライアンは、様々な警護用アイテムが詰まったアルミケースからイスタンブールの地図を取り出させる。続いてキムに手榴弾を爆発させ、その轟音を手がかりに自分が囚われている場所を絞り込んでいく。まもなくムラドが地下室に現れ、ブライアンの目の前でレノーアのノド元を刃物で切り裂き、血を流す彼女を逆さ吊りにする。ムラドがその場を立ち去ると、ブライアンは必死に両手の拘束を解こうと試みる。レノーアが絶命するまでに残された時間はわずか30分。しかも、このとき既にキムの身にも敵の魔手が迫っていた……。