地元の不良グループで幅を利かせていたコーイチ(永瀬匡)、ヤッコ(荒井敦史)、キャームの三人は中学を卒業し、高校でも大きな顔をしたくて地元最凶の暴走族“立川獄門”に入る。しかし、そこでは新人教育という名の理不尽なヤキを入れられる日々が待っていた。コーイチはそれから逃れるように、高校でできた仲間の植木(堀井新太)と女遊びなど新しい生活を謳歌し出し、地元の集会には顔を出さなくなる。必然的に新人教育が集中したヤッコは半殺しになるまで追い込まれ、ついには精神を病んで引きこもってしまう。親友の変わり果てた姿を見たコーイチは、立川獄門に復讐するため、ヤクザの叔父・猛身(木村祐一)の舎弟になる。肩書を得て気を大きくしていたコーイチの前に現れたもう一人の叔父であるヤクザの組長・満が、暴力の支配する無慈悲な世界を体感させる。殴るという単純な力ではない威圧感に戦慄を覚えたコーイチだったが、自分一人の力では大切な人すら守れないと、自分を犠牲にする覚悟を母・良子に告げる。しかし、ヤクザを毛嫌いする良子は激高する。自分の苦悩を理解してくれない母親に背を向け、恋人の清美からも距離を置かれたコーイチは自暴自棄になっていく。そんな中、植木が以前から対立していた不良グループに襲われ、大怪我を負う。病院で悔し涙を浮かべる植木を見て、鬼(成田瑛基)は仇討ちに向かおうとする。しかしコーイチは、植木の怪我で完全にビビってしまい、鬼を追うことができなかった。叔父の満に電話して助けを乞おうとするコーイチだったが、ふとした瞬間に自分は何一つ戦っていないことに気づく。獄門やヤクザの肩書ではなく、自分の力だけで敵に立ち向かおうと決意するコーイチの元に、親友のピンチを聞きつけたヤッコも現れ、戦いに身を投じようとする。すべての感情と己にケリをつける、コーイチの男の戦いが始まる。