<第1部 沖縄戦>凄惨を極めた沖縄の地上戦で対峙し、生き残った元米兵と元日本兵。さらに、現地徴用され、戦闘に駆り出された沖縄の人々の証言と新たに発掘した米軍撮影の資料映像を重層的に構成し、70年前の沖縄戦の実像に迫る。<第2部 占領>1945年 6月 23日の組織的戦闘の終結を待たず、4月1日の沖縄本島上陸直後から始まっていた米軍による差別的な沖縄占領政策の実態と米軍基地建設。そして、占領下での沖縄の人々の平和を求める反基地闘争を中心に追う。<第3部 凌辱>読谷村でのチビチリガマ集団自決“集団強制死”に関する証言。米軍基地の存在によってもたらされる沖縄の女性たちに対する性暴力の実態を、被害者側だけでなく、加害者である元米兵まで、双方への取材を通して明らかにする。さらに、基地周辺の住民に対する被害だけでなく、米軍内でも女性兵士たちが同僚の男性兵士から性的被害を受けている実態が、アメリカでの取材から見えてくる。<第4部 明日へ>最終章では、辺野古への新たな米軍基地建設を巡る日本政府の強引な対応と、沖縄への差別的な扱いを許している私たちの無関心に対して、沖縄の人たちの深い失望と怒りが語られる。