女子美術高等専門学校で日々、創作活動に励む生徒たち。その中に、かつて“天才”と呼ばれた藍(清野菜名)がいた。事故による怪我の影響で心に傷を抱えた彼女は、今は眠ることも出来ず、授業もドロップアウト。ただ1人、謎のオブジェを作り続けていた。そんな藍を再び広告塔として利用するため、教頭(本田博太郎)は全てを黙認。だが、決して学園の外に出そうとはしなかった。特別扱いされる藍を苦々しく思う担任教師(金子ノブアキ)と、嫉妬を募らせる同級生たち。執拗なイジメと嫌がらせを受けながらも、藍は唯一、自分の身を案じてくれる保健医(りりィ)にも心を開くことはなかった。やがて、心が休まることのない憂鬱な日々は、藍の中で目覚めた“なにか”によって崩れ始める……。群発する地震。響く大量の鳥の羽音。学園内に流れ続けるクラシック音楽。そして繰り返される謎の声“お前はなぜ、ここにいる?”……。