映画監督のテツオ(渋川清彦)は、40歳を目前にしながらも、夢を諦めきれないパラサイトニート。映画祭での受賞経験が唯一の自慢で、監督とは名ばかり。女優を自宅に連れ込む自堕落な毎日を送っていた。そんなある日、才能溢れる新人女優ミナミ(岡野真也)との出会いが、彼に新たな希望を芽生えさせる。ミナミを起用した新作映画の実現に奔走するテツオは、“裸と動物”にこだわる団塊世代のプロデューサー貴田(でんでん)や、枕営業に全てを賭ける売れない女優・響子、自らのハメ撮りで生計を立てる助監督のマモルなど、映画界の底辺に巣食う仲間たちと最後の賭けに挑もうとする。だが、そんなテツオの前に立ち塞がる現実の壁。映画作りを巡る夢と現実が、テツオの中で交錯する……。