ニュージャージー州パターソン。街と同じ名前を持つバス運転手のパターソン(アダム・ドライバー)の1日は朝、隣に眠る妻ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをして始まる。いつものように仕事に向かい、決まったルートを走り、フロントガラス越しに通りを眺め、乗客の会話に耳を澄ます。乗務をこなすなか、心に浮かぶ詩を秘密のノートに書きとめていくパターソン。一方、ユニークな感性の持ち主であるローラは、料理やインテリアに日々趣向を凝らしている。帰宅後、パターソンは妻と夕食をとり、愛犬マーヴィンと夜の散歩、いつものバーへ立ち寄り、1杯だけ飲んで帰宅。そしてローラの隣で眠りにつく。そんな一見代わり映えのしない日常。だがパターソンにとってそれは美しさと愛しさに溢れた、かけがえのない日々なのであった……。