東京の片隅にある奇妙なアパート“ギザギザアパートメント”。深夜、1階にあるバーでアルバイトをしながら、雨宮草太(井浦新)と星野楽人(成田凌)は、自堕落な共同生活を送っていた。だが、草太には秘密があった。実は彼は、大麻の末端売人だったのだ。一方の楽人は、天真爛漫で自由気ままで破天荒。2人はこれといった人生の目標もなく、大都会・東京の底辺でダラダラと日々を過ごしていた。それなりに楽しく過ごしながらも、互いの心の葛藤や変化には気付かないまま。一方、ギザギザアパートでは、奇妙な住人たちによる人間模様が繰り広げられていた。幼いティダ(知花ティダ)を育てるシングルマザーの知花月海(紗羅マリー)は、覚せい剤依存に苦しむ。菊(ジャック)と熊(マグナム弾吉)は、本質的にはレズビアンの中年ホモカップル。2人が経営するスナック菊熊では、色情愛憎劇がボーイの政(佐藤太一郎)を翻弄。ヒモ生活を送るタイ人ムッキー(DAY)は、虚言癖を持つ自称“ラスタマン”。アパートの管理人の女性(LiLiCo)は淫乱。草太たちがバイトするバーのオーナーは、ロックンロールがモットー。ギザギザアパートで繰り広げられる奇妙な世界。そして物語は破滅と再生へ。突如、草太たちの前に現れた“あいつら”の恐怖。街の不良を影で操り、暴力団の新たな形態を司る爬虫類型ヤクザの八田(津田寛治)と爬部井(阿部亮平)だった。そして、草太に大麻を卸す不良ラッパーJAY(ペロンヤス)が、禁断の扉を開く……。