熊本地震後の熊本県。仮設住宅で暮らす清田マサオ(加藤清史郎)は、夢中になれるものもなく、高校卒業後の進路も決められずにいた。しかし、何気なくSNSに投稿した写真でその生活は一変。それは三年前の震災直後、ハンドボール部員だった頃に親友タイチ(甲斐翔真)と撮ったジャンプシュート中の“映える”一枚だった。その投稿を直近の写真だと誤解した全国のユーザーから続々と応援コメントが寄せられ、“イイね!”の数は増える一方。舞い上がったマサオと幼馴染の岡本(醍醐虎汰朗)は、ハッシュタグ“#ハンド全力”をつけた投稿を続けることに。ハンドボールを頑張るフリをした写真や動画をねつ造しては、“イイね!”が増えるように工夫と試行錯誤を重ねる。ついに、噂を聞きつけた男子ハンドボール部の部長・島田(佐藤緋美)にスカウトされ、フォロワー戦略として入部することとなる。最後のインターハイ出場に挑む島田の下、休部中の片山先輩(磯邊蓮登)やクラスメイトの林田(岩本晟夢)、マサオが密かに思いを寄せる女子ハンドボール部のエース・七尾(芋生悠)を姉に持つ次郎(鈴木福)、東京から来たダンサー志望の蔵久(坂東龍汰)が集まり、チーム7人が揃った。果たしてマサオたちは、SNSで廃部寸前の男子ハンドボール部を復活させることができるのか……。