一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和(井浦新)と佐都子(永作博美)の夫婦は、“特別養子縁組”という制度の存在を知り、男の子を迎え入れる。それから6年。夫婦は“朝斗”と名付けた息子(佐藤令旺)の成長を見守る幸せな日々を送っていた。ところが突然、朝斗の産みの母“片倉ひかり”を名乗る女性から、“子どもを返してほしいんです。それが駄目ならお金をください”と電話が入る。当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、生まれた子どもへの手紙を佐都子に託す、心優しい少女だった。渦巻く疑問の中、栗原家を訪ねて来る若い女。その姿には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。一体、彼女は何者なのか、そして、その目的とは……?